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トランプ氏が副大統領候補に指名したJ・D・ヴァンス氏は不動産市場にどのような影響を及ぼしうるか?

【この記事のポイント(Insights)】

  • トランプ氏は副大統領候補にかつて自身への批判を繰り返していたJ・D・ヴァンス氏を指名
  • 現在の基本的な政治思想はトランプ氏と共通するものの、地方の貧困家庭の出自から格差への関心が強い
  • 政権を獲得した場合、地域格差やビックテックの独占的ビジネスなどの是正に取り組むと見られ、不動産市場にも影響が及び得る。

トランプ氏、副大統領候補に元アンチ・トランプの人物を指名。

11月に迫った2024年米国大統領戦。トランプ前大統領暗殺未遂やバイデン現大統領撤退など、両陣営にトラブルが相次いでいます。そんななか、7月15日にミルウォーキーで開催された共和党全国大会では、新たなサプライズがありました。

この日、トランプ前大統領が指名した副大統領候補は、政治家になる以前に「ネバー・トランプ(トランプだけはナシ)」と発言するなど、トランプ批判を繰り返していたことで知られるJ.D.ヴァンス氏だったのです。互いに相容れない存在だったトランプ氏とヴァンス氏がどのように接近したのか、またヴァンス氏が副大統領になることで米国の政治・経済、特に不動産市場にどのような影響が及びうるのかを分析します。

批判から支持への変節は本人の意志? それとも?

ヴァンス氏は冒頭で紹介した「ネバー・トランプ」以外にも、「(トランプは)アメリカのヒトラー」「(トランプ氏の支持者は)「アメリカの政治システムに対する信頼を失った人々」などの発言を残しており、トランプ氏の政策や人格に対して強い懸念を抱いていました。そんな彼が、一転してトランプ氏支持に回った要因は何だったのでしょうか?
ヴァンス氏自身の発言を根拠にすれば、最大の要因はメディアへの不信感です。彼は、トランプ政権時代の経済政策や規制緩和が一定の成功を収めたと評価しており、人格はともかく政治家としての手腕については見直しはじめていました。にも関わらず、メディアがトランプ批判を繰り返す事に対し、偏向報道であると感じ、トランプ氏への支持に傾くようになります。その後、2019年に政治家に転身する際には、トランプ氏の「アメリカ・ファースト」政策支持を表明、共和党の支持基盤の後押しで当選したことで、トランプ氏支持の姿勢を固めました。

一方、本人が口にしない事実として知られるのが、著名投資家のピーター・ティール氏による取り持ちです。トランプ氏支持で知られるティール氏は、ヴァンス氏が勤めていたベンチャーキャピタル企業「ミスリル・キャピタル」の設立者であり、両者の関係にパワーバランスがあるのは明白です。

ヴァンス氏の変節は本人の意志なのか、ティール氏の指示なのか? 実情は分かりませんが、いずれにせよ、ヴァンス氏はいまやトランプ氏の後継者候補第一位とまで言われています。

ヴァンス氏の政治思想と不動産市場への影響

トランプ氏が再選を果たした場合、副大統領となるヴァンス氏も政策に対して強い影響力を持つことになります。ヴァンス氏の現在の政治思想はトランプ氏のそれと基本路線は一致しつつ、一部独自の考えを持っています。彼の考えのうち、不動産市場に影響を及ぼし得るものをご紹介します。

規制緩和と投資促進
ヴァンス氏は前トランプ政権が推進していた規制緩和政策を支持しています。規制緩和が実施されれば、不動産投資がより活発になることが期待されます。特に商業不動産や住宅建設の分野への恩恵が大きいと考えられます。

都市部と地方の格差縮小
ニューヨーク市の超富裕層として生まれ育ったトランプ氏に対し、ヴァンス市はラストベルト(錆びた地帯)と呼ばれる衰退した工業地帯の白人貧困家庭に生まれました。その幼少期の体験をモチーフにした著書『ヒルビリー・エレジー―アメリカの繁栄から取り残された白人たち』がベストセラーになったことでも知られています。それだけに、都市部と地方の格差に非常に強い関心を持っており、地方経済の活性化に対するアクションを強化するだろうと考えられています。その影響が不動産市場まで及べば、都市部と地方の価格差が縮まるかもしれません。

ビックテック企業への規制強化
ヴァンス氏は、ビッグテック企業が市場を独占し、競争を阻害していると考えています。特に、Google、Facebook、Amazon、Appleなどの企業がその影響力を利用して、他の企業や消費者に不利益をもたらしていると指摘しており、これらの企業を解体もしくは弱体化すべきだと訴えています。この考えに沿った政策が実現した場合、ビックテック企業のオフィスが集中する都市の不動産市場に影響が及ぶ可能性があります。具体的な都市を挙げると、シリコンバレーやニューヨーク市、シアトルなどがリスクに晒されます。

富裕層に生まれたトランプ氏とは大きく異なる出自であるヴァンス氏。彼が副大統領になった場合に政治・経済にどんな影響が及ぶのか、早くも注目が集まっています。



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