賢人たちを賢人たらしめている行動や考え方は。そして、大切にしている習慣は──。 インタビューを通じて、そんな共通点を探っていきます
ワンフレーバーを貫き、ブランドを磨いていきたい
鎌田
非常に興味深いビジネスの立ち上げ方ですね。マーケットはどう開拓されました?
若林
飛び込みです。
鎌田
いいですねえ!
若林
レストランの休憩時間に飛び込み訪問して「こういうビールですが、ぜひ一度試飲していただけますか」とお願いし、次のアポイントを取って、飲んでいただくことを繰り返しました。するとシェフやソムリエが「いいですね。確かにこういうビールはなかった」と言ってくれ、お店に置いてくれたんです。
鎌田
セールスインはうまくいったとしてもセールスアウト、つまりお店のお客にいかに飲んでもらうかというのも重要ですね。
若林
おっしゃるとおりです。そこはソムリエが私たちのコンセプトをお客さまにご紹介くださいました。お客さまもソムリエに勧められると「じゃあ飲んでみるか」となる。そのお客さまが違うレストランに行って「“ロココ”というビールはありますか」と聞いてくれるから、オーナーから当社に問い合わせが来る。その過程でメディアにも取り上げられるようになりました。現在では一切の営業活動をしていません。
鎌田
順調ですね。となると、そろそろ次の商品も、とお考えなのでは。
若林
フレーバーを増やす考えはないんです。『ROCOCO Tokyo WHITE』が支持されている理由の1つがワンフレーバーであることなので、今後はブランドの強みを掘り下げていきたいと思っています。
鎌田
これは素晴らしい。1つがヒットすると中華料理向けだとか、濃いめだとか、多角化するケースがよくありますよね。そうではなくてブランドの魅力をとことん磨き上げていくということですね。
若林
コロナ禍の時代、人と食事をする機会は大きく減りました。回数が減った分、1回の食事を大切にし、よりよいお店、よりよい料理を楽しもうという気持ちが強くなっています。そうした特別なオケイジョンにふさわしいのが『ROCOCO Tokyo WHITE』なんです。そんな価値観を広げていきたいですね。『ROCOCO Tokyo WHITE』は決して何杯もお代わりするようなビールではありません。大切な人と過ごす大切な時間の1杯目に飲んでいただきたいビールで、それが私たちの考えるラグジュアリービールです。
鎌田
海外展開はいかがですか。
若林
将来的には検討したいと思っていますし、実際にさまざまな国のレストランからお問い合わせをいただいています。ただ今はまずホームマーケットの日本で戦っていきたいですね。私は日本のファインダイニングは世界一だと思っていますし、事実、ミシュランの星付きレストランが最も多い都市は東京です。そんなマーケットで愛されるラグジュアリービールとなることが、今は最優先です。
鎌田
嬉しいですねえ。ぜひそのスタンスを貫いていただきたいと思います。
『 Margotto e Baciare』
トリュフをまるごと1つ使ったコースが堪能できるファインダイニング。ラグジュアリーな空間で、「熱いものは熱く、冷たいものは冷たく」という姿勢を大切に、本物の食材だけを使った料理がお楽しみいただけます。 東京都港区西麻布4-2-6 菱和パレス西麻布 1F(広尾駅から徒歩8分、六本木駅から徒歩11分) ※要予約 03-3406-8776。詳しくはhttps://www.margotto.jp/
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