Highlights
- 次々回の夏季五輪の開催地ロサンゼルスの魅力をピックアップ
- スポーツ選手がパフォーマンスを発揮できる理想的な気候
- 世界的なトレンド発信地である一方、生活コストは意外と低い都市
2028年の夏季五輪開催地はカリフォルニア州ロサンゼルス
新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けて、当初の予定から1年遅れで開催された東京での夏季五輪。コロナ禍の只中での開催だっただけに、開催そのものの是非や安全管理など、さまざまな観点から議論を呼んだ大会となりましたが、次回以降の開催動向にも注目が集まっています。
2024年の夏季五輪の開催地はフランスのパリ、その次の2028年の開催地はアメリカ・カリフォルニア州ロサンゼルスに決定しています。不動産販売における経験を通じて、米国各都市の特徴をこれまで間近で見てきたオープンハウスですが、次々回の五輪開催地となるロサンゼルスという都市の魅力をご紹介します。
夏もからっと涼しく、選手のパフォーマンスにも適した都市
スポーツ競技の開催地として、重要なポイントとなるのが気候。選手のパフォーマンスにも大きく影響しますが、東京大会では過酷な暑さに対して、世界中の選手や監督から戸惑いの声が上がっていました。
その点から見ると、ロサンゼルスはアスリートに優しい気候です。カリフォルニア州は大部分が地中海性気候に分類されており、年間を通して温暖な気候が続きます。
8月の最高気温平均値は28℃。ちなみに東京の同月最高気温は2004年以来、常に30℃を超えています。さらにロサンゼルスは降水量も少なく、からっと乾燥した気候のため、体感温度は数字以上に涼しく感じられます。“暑さ”という観点から見ると、ロサンゼルスはよりアスリートのパフォーマンスに適した気候だと言えそうです。
こうした過ごしやすい気候の理由は、西海岸を流れる寒流の影響で、海上で冷やされた空気が街に吹き込み、気温の上昇が抑えられているため。スポーツはもちろん、観光にも適した気候であり、特に夏場はカリフォルニアの観光客が最も増えるシーズンとなっています。
文化や経済の世界的なトレンド拠点
またロサンゼルスは、食文化やファッションなどの文化面、そしてテクノロジーやビジネスなどの経済面でも、新しいトレンドを生んでいる都市です。
例えば、世界的トレンドにもなっているスペシャルティコーヒーをチェーン展開した最初のカフェ「ザ・コーヒービーン&ティーリーフ(The Coffee Bean & Tea Leaf)」の創業地はロサンゼルス。また最近では、ウーバーの新事業案「空飛ぶタクシー」のサービス提供開始予定エリアがロサンゼルスとなることも発表され、話題を呼びました。
こうしたトレンド発祥地となる背景には、若年人口の多さが挙げられるかもしれません。世界トップクラスの大学の一つUCLA(カリフォルニア大学ロサンゼルス校)をはじめ、全米でも有数の教育機関が多いカリフォルニア州には、優秀な若者が世界中から集まります。
こうした事実は統計からも読み取ることができ、19〜34歳の若年世代の人口比率は22.9%。これは全米50州のなかでも5番目に多い数字となっており、五輪が開催される2028年までにも、さらなる新しいトレンドが生まれていくことが期待されます。
先進的なイメージに比べて、意外と控えめな生活コスト
またロサンゼルスは先進的なイメージと比べて、意外と生活コストが低いことも注目すべきポイントです。
各都市の生活費を比較できるデータベースサイトNumbeoが発表している「Northern America: Cost of Living Index 2020」によると、ロサンゼルスの物価指数は北米の大都市75箇所の中で20位。1位のニューヨークの物価を100とした場合のロサンゼルスの物価は、生活費76.55、家賃72.90、レストラン価格79.98と約7〜8割程度のコストに収まっています。決して安価だとは言えませんが、全米でもトップクラスの知名度と経済規模を持つ都市としては、割安な数字だと言えるでしょう。
こうした生活コストの低さや、トレンド発信力の強さから、ロサンゼルスは起業家人気も非常に高い都市です。同じくカリフォルニア州のサンフランシスコと合わせた一帯は“シリコンビーチ”と呼ばれ、シリコンバレーに次ぐITスタートアップの聖地になりつつあります。
夏季五輪の開催地としてはもちろん、観光地として、あるいは住む場所として、そしてビジネス拠点としてもさまざまな魅力を持つロサンゼルス。2028年に向けて、不動産市場のさらなる盛り上がりも非常に期待できる都市です。
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