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ゲスト株式会社メディロム 代表取締役 江口 康二氏
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1973年、東京都出身。新卒で自動車流通ベンチャーに入社。最年少役員の経験を経て独立し、2000年に株式会社リラク(現・株式会社メディロム)を設立。リラクゼーションスタジオ『Re.Ra.Ku』を全国展開。一般社団法人日本リラクゼーション業協会理事(現任)。2020年12月29日に21年ぶりのダイレクト上場としてNASDAQ Capital Marketにて新規上場を果たす。
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インタビュアー株式会社オープンハウスグループ 副社長 鎌田 和彦
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1965年神奈川県生まれ。88年慶應義塾大学文学部卒。89年(株)インテリジェンスを設立、取締役に。99年に同社代表取締役社長、2008年同社相談役。08年には日本人材派遣協会会長も務める。15年よりオープンハウスグループ 取締役 副社長。
賢人を賢人たらしめている行動や考え方は。そして大切にしている習慣は──。
インタビューを通じて、そんな共通点を探っていきます。
21年ぶりのNASDAQ上場に命運を賭ける
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鎌田 -
現在『Re.Ra.Ku』はいくつありますか。
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江口 -
311店舗です(2023年3月時点)。
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鎌田 -
新型コロナ感染症のときは大変だったでしょう。
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江口 -
2020年の4月から5月のあたり、緊急事態宣言が発令された頃はまさしく冬の時代でしたね。ショッピングモールなんかも全部閉まっちゃって。売上はほとんどゼロです。元々当社はセラピストを常時雇用しておりました。この時期にも当社ではセラピストが安心して働けるようにと、固定給を支払っていましたから、人件費も家賃も毎月出て行くばかりでした。
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鎌田 -
それは厳しいですね。
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江口 -
創業以来23年間、銀行融資の返済が遅れたことはないし、約定弁済を変えたことも一度もなかったので、いざとなったら銀行に助けてもらおうと考えていました。ところが相談に行ったら、全部断られてしまった。まあ、銀行とはそういうものだからと自分に言い聞かせましたが。
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鎌田 -
いよいよ万策尽きた感じですね。
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江口 -
ええ、それでこれはもうNASDAQに上場して資金を調達するしかないと腹をくくりました。
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鎌田 -
NASDAQに光を見出したと。
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江口 -
ところがNASDAQにダイレクトで上場するケースは21年ぶりだったそうで、アメリカにも日本にも、対応できるコンサルタントがいませんでした。誰もトランザクションがわからないんです。それでも他に道はなく、諦めムードの関係者をとにかく鼓舞し、24時間体制で働いてもらって何とか上場にこぎ着けました。動き出すとさすがにアメリカは速かったですね。
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鎌田 -
IPOできたのはいつでしたか。
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江口 -
12月29日でした。これがなければ翌1月15日に給料は払えなかったですね。
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鎌田 -
大変な綱渡りでしたね。私だったらとても夜は眠れない。
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江口 -
文字通りギリギリでした。これ以外に生き延びるための道がなかったので、絶対にできると自分を信じるしかなかったです。
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鎌田 -
その後、NASDAQに上場する日本企業が続きました。
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江口 -
ええ、その意味で私たちは野茂英雄だったと自負しています。
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