1.自動車および自動車部品に25%の関税。トランプ大統領が発表
トランプ大統領は2025年3月26日、外国から輸入される自動車や自動車部品に対して一律25%の関税を課すことを発表しました。この措置は、米国内の自動車産業における雇用創出や生産拡大を狙う政策の一環とされています。大統領は「米国の企業が真に力を発揮するための環境を整える」と説明しましたが、国際貿易のバランスが崩れるリスクが指摘されています。なお、関税は4月2日(日本時間4月3日AM5時ごろ)から施行される予定です。
発表直後、主要メディアは「米国第一主義が逆に米国企業に打撃を与える可能性がある」と報じ、業界内外で意見が分かれました。有識者は、関税が国内メーカーの利益を守る一方で、輸入部品に依存する企業にコスト増をもたらし、海外市場との競争激化や部品調達の多国籍化の中で、産業全体の競争力低下につながる恐れがあると警鐘を鳴らしています。
2.GMをはじめ、米国自動車産業に大打撃。米国第一主義が裏目に
発表直後から懸念は現実になりました。米国を代表する自動車メーカー・GM(ゼネラルモーターズ)の株価は市場の不安材料として大きく下落しました。3月26日当日の取引では、GM株は約3%の下落を記録し、投資家の間で一斉売りが広がったとされています。翌27日には、関税が実際に適用されるという見通しを受けて、GM株はさらに急落し、約7%の下落となりました。発表前の水準に比べ、一時的に約10%近くの下落となったデータも確認されており、関税の影響が株価に直結していることが明らかとなりました。
GMだけでなく、同じ米国の大手自動車メーカーであるフォードも大きな影響を受けました。フォード株は発表翌日から一斉に売りが入る展開となり、約4%の下落が見られました。加えて、自動車部品を手がける主要企業も同様に厳しい状況となっています。例えば、アメリカの有名部品メーカーは5%前後の下落を記録し、関税による部品コストの上昇や、今後の業績見通しに暗い影が差していると報じられました。
こうした株価の下落は、単なる一時的な市場の反応に留まらず、関税措置が今後の自動車産業全体に与える影響への不安を反映しています。アナリストは、関税の影響が長期的に続く可能性を示唆しており、特に海外生産や部品調達に依存する企業にとっては、収益構造の再編を迫られるリスクがあると分析しています。いくつかの調査では、GMの今後の四半期利益が最大で50%低下するとの試算も報告され、米国自動車産業の景気後退が懸念されています。
一部の専門家は「国内雇用の保護を掲げた政策が、逆に企業活動を停滞させ、世界市場での競争力を低下させる」と指摘。トランプ大統領が米国第一主義の実現のために掲げた政策は皮肉にも、米国企業自体に大きな痛手を与える結果となりました。今後の動向については、各社の対応策や政府の追加措置が大きな注目点となるとともに、国際的な報復措置の影響にも目が離せない状況です。
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