バイデン氏、オミクロン株に対し平静を呼びかけ
米国のジョー・バイデン大統領は、新型コロナウイルスの変異株である、オミクロン株が北米で検出された翌日、「この変異株は懸念の種ではあるが、パニックを引き起こすほどのものではない」と冷静な対応を呼びかけました。また、「今のところ、人々がワクチンを接種し、マスクを着用していれば、新たなロックダウンは必要ない」と述べました。
オミクロン株は、カナダでも感染が確認されました。11月27日には、ナイジェリアに渡航した2人の感染が、続く29日には3人目の感染が発表されました。米国は11月下旬から、アフリカ南部の8つの国(南アフリカ、ボツワナ、ジンバブエ、ナミビア、レソト、エスワチニ、モザンビーク、マラウイ)からの入国を禁止する措置を取っています。バイデン氏は「渡航禁止によって、米国が新しい変異株を研究するための時間が確保できる」と措置の理由を説明。製薬会社が新しいワクチンが必要になった場合の対策を立てていることを付け加えました。
南アフリカで最初に発見されたオミクロン株が米国で発見されることは、「ほぼ避けられない」としつつ、「我々は、この新種のウイルスと戦い、打ち負かすつもりだ」と述べたバイデン氏。その対応に注目が集まっています。
アメリカでもオミクロン株感染者が確認される
12月2日、カリフォルニア州の公衆衛生当局は、米国で初めて新型コロナウイルスの変異株であるオミクロン株の感染を確認したと発表しました。米国疾病管理予防センター(CDC)によると、このオミクロン株の感染者は南アフリカから帰国したばかり。2回のワクチン接種を完了しており、これまでのところ症状は軽く、現在は自宅待機しているとCDCは述べています。米国は、この新種のウイルスに対し、新たな渡航制限を行う予定です。米国メディアの報道によると、国際線の乗客は近々、出発後24時間以内に検査結果が陰性である証明を提出する事が求められる見込みです。
世界保健機関(WHO)と米国は、オミクロン株を「懸念すべき変種」としていますが、感染力が高まっているのか、ワクチンを無効化するほどに毒性が高まっているのかはまだ明らかになっていません。また、渡航禁止措置が新種のウイルスを調査するための時間稼ぎになるとされているものの、オミクロン株はすでに各地に広がっています。疫学の専門家たちの新たな報告から、南アフリカの科学者たちがオミクロン株を検出した時点で、すでに西ヨーロッパで感染が拡大していた可能性があることが判明。WHOによると、イギリス、カナダ、EU加盟国など、少なくとも23か国でオミクロン株の感染が報告されています。
CDCのロシェル・ワレンスキ―長官は、オミクロン株の出現により「新型コロナウイルスから身を守るために必要なワクチン接種、ブースター接種、予防活動の重要性がさらに増した」と述べました。
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