製薬会社メルクが、コロナ治療用の飲み薬の承認申請を提出
製薬会社メルクは、10月11日、米国の規制当局に新型コロナウイルス治療用の飲み薬の承認申請を提出しました。この薬がFDA(米国食品医薬品局)に認可されると、コロナ治療薬としてはじめての飲み薬となります。FDAがこれまでに認可してきた治療法は、すべて点滴や注射を必要としていました。この飲み薬の審査は、早ければ数週間以内に結果が出る可能性もあるとのことです。
新型コロナウイルス抗ウイルス剤が承認されると、罹患者が自宅で服用し、症状の回復を早めることが可能になります。米国など先進国で病院の重傷患者数が軽減できるのに加え、医療システムの整っていない貧しい国でも新型コロナウイルス流行を抑えることができるという点で、画期的な効果が期待されています。今後は、飲み薬による治療と、ワクチン接種による予防の2つの方法が、コロナ対策の要となると考えられます。
メルク社は今月初めに、コロナの初期症状を持ち患者の入院と死亡者数を半減させることができたと発表。パートナーであるリッジバック・バイオセラピー者は、重篤な疾患や入院の危険性がある軽度から中等度の新型コロナウイルスの症状を持つ成人に対して、飲み薬の緊急使用の承認申請を提出しました。しかし、メルク社はどのような副作用が報告されたかは公表しておらず、これがFDAの審査の重要な部分を占めるとされています。
アメリカでは、6,800万人もの人々がコロナのワクチンを接種していないため、今後の感染の波を抑えるための効果的な薬の登場が待たれています。
アメリカ人の約30%が、日常に戻るのに1年以上かかると回答
夏以降、「新型コロナウイルスのパンデミックから日常生活に戻るのに1年以上かかる」と考えている米国の成人の数が、以前の同様の調査から3倍に増えたことが、イプソスの世論調査の結果で明らかになりました。その他の回答割合は、25%近くが「今後6か月から1年以内に通常の生活に戻る」、22%は「すでに通常の生活に戻っている」と答えています。
パンデミックの終息について悲観的な見方が広まる一方、世論調査では新型コロナウイルスに対するジョー・バイデン大統領への信頼が失われつつあることも判明しました。先月の調査から7%、バイデン氏の就任時点からは16%減少しています。それでも、民主党内のバイデン氏に対する信頼度は依然として高く、81%がバイデン氏による正確な新型コロナウイルスに関する情報の提供を信頼しています。これらの結果は、バイデン政権が雇用者に労働者への予防接種を義務付けるように働きかけるなど、ワクチンの義務化の議論の真っ最中のことです。
「職場でワクチンに関する規則を破った人にどのような罰則を与えるべきかについては、党派間で考え方の違いが生じている」と世論調査は述べています。
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