カリフォルニア州知事のリコール選挙、現職が続投へ
9月14日、カリフォルニア州知事のギャビン・ニューサム知事は、リコール(解職)選挙を圧倒的な支持で乗り切ったと米メディアが報じています。
ニューサム知事の新型コロナウイルスのパンデミックへの対策に対する不満が原動力となり、共和党議員がリコール選挙を主導しました。ニューサム氏はカリフォルニア州民にコロナウイルスの感染を防ぐため、自宅待機を呼びかけているにも関わらず、自身は高級レストランで食事をしたと報じられていました。彼はこれについて謝罪したものの、一部の有権者はこの行動を上辺だけ取り繕っていると批判しています。
一方で、現在、4年の任期のうち、3年目を迎えているニューサム氏は、46人の対立候補者に大差で勝利すると予想されていました。また、ジョー・バイデン大統領やカマラ・ハリス副大統領は、ニューサム氏と一緒に選挙活動を行いました。リコール投票の前夜、バイデン氏は元サンフランシスコ市長と共に集会に出席し、「有権者の選択は”世界に響く”」と語りました。
CBSニュースによると、開票率およそ70%の時点で有権者の約3分の2がニューサム氏を支持。当確が報じられました。ニューサム氏は、サクラメントで行われた勝利のスピーチで「基本的な投票権を行使してくれた何百万人ものカリフォルニアの人々に心から感謝します」と述べました。
テキサス州、自由な選挙を妨げる州法が成立
テキサス州のグレッグ・アボット知事は、投票方法を大幅に変更する投票権の改革案に署名しました。法案には、ドライブスルー投票や24時間投票所の禁止、郵便投票の際の身分証明書の提示などが盛り込まれています。
この法律は、共和党が主導する各州で投票制度の見直しが相次いで提案されている中で生まれました。民主党員の一部はこの法案の成立を防ぐため定足数(法案採決を成立させるための最少人数)を下回らせようとテキサス州を離れていました。その影響で、採決は6週間ほど遅れましたが、結局成立。民主党にとっては痛恨の痛みとなりました。
ブレナン司法センターによると、2020年の11月の大統領選挙以降、少なくとも18の州が新しい投票法を制定しています。共和党は、今回のテキサス州の法案について、選挙の安全性を確保するために必要不可欠な措置であったと主張してます。しかし、昨年のテキサス州の選挙では、不正投票に関する疑惑は指摘されておらず、新しい投票法の必要性が疑問視されています。民主党や公民権団体は、この法案が少数民族や高齢者、障害者などの有権者に不均衡な負担や落胆を与えると指摘しています。
この法案の発行を阻止しようと、既に3件の連邦訴訟が起こされており、マイノリティの権利団体や障害者支援団体は、マイノリティの有権者を意図的に差別するものとして、連邦投票権法に違反すると主張しています。
注目記事
なぜ、こんなにも多くのお客様にご支持を頂いているのか(その1)
なぜ、こんなにも多くのお客様にご支持を頂いているのか(その2)
なぜ米国不動産と法人税繰延の相性は抜群に良いのか。