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アメリカ不動産アカデミーVol.30 ロサンゼルスの不動産市場予測2021(2021年2月8日時点)

 

ロサンゼルスの不動産市場 2020年12月

今週は、2021年にカリフォルニア州、なかでもロサンゼルスの不動産市場がどのように動くのか米国専門家の予測を紹介します。

まずはカリフォルニア州全体から。もともと、住宅価格上昇傾向が続いていたカリフォルニア州。2020年はパンデミックの影響を受けたものの、ゆるやかに回復してきています。特に、一戸建て住宅の需要は根強いものがあります。CaliforniaAssociation of Realtors (CAR)が発表したデータによると、2020年12月の一戸建て住宅の販売状況は、件数ベースで昨年同月比28%増、価格の中央値も614,880ドルから717,930ドルへと16.8%上昇しました。

州全土が好調ななか、ロサンゼルスの不動産市場も同様の好調ぶりを見せています。販売件数は31.6%増、販売価格の中央値は550,000ドルから625,250ドルへと13.7%上昇しました。

一方で、消費者の意識はまだ回復しきっていないのかもしれません。CARが調査した月次消費者住宅感情指数によると、「今は家を買うのに良いタイミングだ」と考えている消費者は約25%。これは昨年同月とほぼ同じ水準です。逆に考えれば、まだまだ伸びしろがあるとも言えます。

ロサンゼルス州の不動産市場予測2021

米国不動産会社のZillowによると、2012年以降、ロサンゼルスの住宅価格の中央値は99%近く上昇しており、具体的には399,000ドルから794,935ドルになりました。この数字は、不動産メディア「NeighborhoodScout.com」が提供しているデータ(過去10年間で94.32%上昇)ともほぼ一致しており、信頼できるデータであるといえるでしょう。

過去の数字をもとにZillowが予測する今後12か月のロサンゼルスの住宅価格上昇率は10.5%です。彼らは、コロナ禍がもたらした歴史的な低金利の住宅ローンと、長らく解消されない住宅在庫の不足が、住宅価格をさらに押し上げるだろうと考えています。

コロナ禍で高まった、自宅オフィスや庭のある広い物件や、郊外や農村地域など都市部から離れた物件のニーズもロサンゼルスやカリフォルニア州にとっては追い風です。

好材料が多いカリフォルニア州ですが、CARのシニアバイスプレジデントであるレスリーアップルトンヤングが、「カリフォルニアの住宅市場は引き続き経済の明るい場所ですが、回復の方向とペースは、新型コロナウイルスの流行とワクチンの配布にかかっています」というように、パンデミックの行方と市況が連動することが予想されます。

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