再感染拡大が懸念されるアメリカ
今週はアメリカにおける新型コロナウイルス感染再拡大の状況と、アメリカ大統領選挙に与える影響ついてお知らせします。
11月3日に大統領選挙の投票日を控え、アメリカ国内の話題は選挙一色となりつつある一方、新型コロナウイルスの新規感染者数が増加傾向に転じています。
全米の一日あたり新規感染者数は7月をピークに減少傾向にありましたが、9月中旬から再び増加傾向に転じ、10月16日には約7万人に増加しました。
アメリカ保険当局はこれから冬を迎えるにあたり、屋内での密集が更なる感染拡大につながる恐れがあると警告しています。
大統領選挙に影響を及ぼす新型コロナウイルス
また、新型コロナウイルスはアメリカ大統領選挙にも大きな影響を与えています。10月2日にトランプ大統領は新型コロナウイルス検査にて陽性だった事を公表し、同日中に入院しました。同月5日にトランプ氏は退院しましたが、15日に予定されていたバイデン氏との第2回テレビ討論会は中止となりました。
討論会は中止となりましたが、両候補は各州における集会に参加し演説を行っています。人々が密集する集会の場においてマスクをしていない人も見られることから、「国民を命の危機にさらしている」という批判の声もでています。
さらに、有権者の行動にも新型コロナウイルス感染拡大の影響がでています。感染への懸念から、期日前投票数が異例のペースで増加しており、10月19日時点で約2,900万人が既に期日前投票を済ませているとの事です。2016年アメリカ大統領選挙での同時点における期日前投票数約600万票に対し、約5倍に増加しています。
この期日前投票増加の大きな要因は郵便投票の条件緩和です。しかし、急な制度変更と利用者数増加に伴うトラブルが相次いでおり、11月3日以降の開票作業への影響も懸念されています。
大統領選を控える中、新型コロナウイルス感染再拡大が進むアメリカ。トランプ大統領自身の感染、テレビ討論会の中止、期日前投票の増加など、アメリカ大統領選挙にも大きな影響を与えています。
以上、田力優がお伝えしました。
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