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英ARMのナスダック上場は絶好調の滑り出し。IPO市場低迷に終止符か。

地合いの悪さと懸念材料を乗り越え、初日25%急騰

2023年9月14日、イギリスの半導体設計企業のARMがナスダックに上場し、初値51ドルから終値63.59ドルへと約25%急騰しました。今年最大のIPOは、好調な滑り出しとなり、長らく低迷していたIPO市場に明るい材料をもたらしました。

1990年にイギリスのケンブリッジで設立されたARMは、CPUのコア(プロセッサコア)の設計図を販売する半導体IP企業です。スマートフォン用の設計に特に強く、顧客にはApple、Google、Samsung、 Nvidiaなどのビックテック企業が含まれます。ソフトバンクグループが2016年に320億ドルで買収し100%小会社としたため、日本でも一定の知名度があります。自ら製造を行わないファブレス企業であるため収益性が高く、投資家好みの銘柄だと言えるでしょう。

一方で、上場直前に不安要素も持ち上がっていました。というのも、ARMの全売上の約4分の1を中国が占めており、さらにそれらはすべて1社とのみの取引で構成されている点です。その1社とは、同社から独立したARM CHINA社。元は同じと言えど、現在の大株主は中国の投資家グループとプライベートエクイティ企業で、本家ARM社の持ち分はごくわずかです。テックビジネス領域で米中の緊張感が高まっている今、中国市場への依存度が高い点は大きなリスクです。

21年以降低調だったIPO市場を復調させるきっかけになるか?

そうしたネガティブ材料がありながらも、蓋を開けて見れば25%もの急騰スタート。この結果を受けて、IPO市場の復活を期待する声が上がるのも無理はありません。

パンデミック下の金融緩和の影響で盛況だったIPO市場が不調に陥ったのは、21年のことでした。前年までの好調な市場を受けて、IPO件数は過去最高の416件を記録しましたが、その大多数が公募価格を下回りました。株式市場全体が下落傾向にありましたが、IPOのパフォーマンスはさらに低いものでした。地合いの悪さを受けてか、22年のIPO件数は激減。以降、現在に至るまでIPO市場は低調と言われ続けています。

そんななかでのARMの初日の好パフォーマンスにより、この後IPOを控えているInstacart(食料品の配達代行サービス)やKlaviyo(メールマーケティング・プラットフォーム)など大型ハイテク株に対する期待も高まっています。ARMの今後の値動きや、続く2社のパフォーマンスによっては、IPO市場が再び活況となるかもしれません。



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