賢人たちを賢人たらしめている行動や考え方は。そして、大切にしている習慣は──。
インタビューを通じて、そんな共通点を探っていきます。
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独特の世界観を追究する料理人。その仕事と生き方の哲学とは…?
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※この対談は2021年1月7日に『TAKAZAWA』(東京・赤坂)で行われました。
対談後記 髙澤義明さんのお話をお聞きしました。 はっきり申し上げて、髙澤シェフの料理はとてもおいしいです。もちろん、個人の嗜好はありますので、「おいしい」ということを押し付けることはできませんが、かなりおいしいと思います。レストラン「タカザワ」をもっと大きな箱に引き上げてもよいのではないかといつも思います(今回も「お店を大きくしないのですか?」と聞いてみましたが、回答はNOでした)。しかし、大きな箱にしないからこそこのクオリティが維持できていることも承知しています。要は、顔が見えている(緊張感がある)ことによって、クオリティが維持されている。その顧客がどこの誰で、どんな目的(オケージョン)で来店しているのかをわかっているからこそ実現できる「質感」。これを追求するのもなかなか勇気のいることだと思います。 ミシュランガイドはたしかに参考にはなりますが、個人的にはあまり信用していません。(こんなことを書くと世間の皆さまを敵に回すかもしれませんが)食べログは全く信用しません。何が言いたいかというと、実際においしいお店が正当に評価されるのはとても困難だということです。そんな中で、髙澤シェフは実に地道に自分の決めた道を歩んでいるように見えます。料理に対して縛られることのない独創性がある。これはおそらく髙澤シェフのキャリア背景があるのだと見ています。よくありがちな、どこそこの店で修業したとか、スーシェフだったとか、そういうタイプではない。そのために、何となく誰かに(どこかに)似ている料理が出てくるとか、誰かに繋がる形跡を感じさせるとか、そうしたものがありません。これはすごい。 それから、独創的な料理が発端となった世界観もまた他店にはないものを感じさせます。オープンキッチンというよりは、ステージを感じさせる調理スタイル。これは、髙澤シェフのナルシシズムのなせる業でもありますし、他店でも見られはしますが、調理をあそこまで「見せつけてくる」のはやはり髙澤流だと思います。個人的には、これからも髙澤流を貫いていただきたいと願っております。 鎌田和彦 |
『TAKAZAWA』
「日本のよき風土・人・食材、伝統的な世界を再構築してモダンに供する」をテーマに、
自由な発想の料理を提供しています。
〒107-0052 東京都港区赤坂3-5-2 サンヨー赤坂ビル裏側2F
※完全予約制。詳しくはhttps://www.takazawa-y.co.jp/
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