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全米最高気温54℃!! 酷暑が住宅市場に与える影響

【この記事のポイント(Insights)】

  • 2024年のアメリカの夏は、歴史的な酷暑。
  • 酷暑が招く自然災害リスクは、不動産価値を大きく下げる。
  • 省エネ対策の重要度が増すほか、建設作業遅れによる供給減なども予想される。

全米を襲う歴史的酷暑

日本各地で猛暑日が頻発している2024年。夏を通して例年よりも高い気温が予想されていますが、アメリカも同様に熱波に晒されています。カリフォルニア州とネバダ州の境にあるデスバレーでは7月12日に最高気温54℃を記録しました。米国史上最高温は、1913年に同地域で記録した56.7℃。100年以上前の記録ですから観測精度には疑いがかかっており、今年の記録こそが本物の最高値ではないかという声も少なくありません。また、比較的冷涼な北東部に位置するニューヨーク市でも、35℃を超える猛暑日が続き、熱中症による死者も出ています。

今年が特別暑いというのもありますが、夏の暑さは年々厳しさを増しています。専門家の見立ても、今後もさらに気温が上昇するという意見がほとんどで、少なくとも急速に冷涼化すると考える人はほぼいません。

住宅不動産業者や住宅購入者も、この暑さと付き合っていくことを前提とした家づくり・家選びへのシフトが加速しています。本記事では、酷暑が住宅市場にどんな影響を与えうるのか、主だった予想をご紹介します。

自然災害リスクの高まりがもたらす、保険負担増&販売価格低下

酷暑はさまざまな自然災害を引き起こします。なかでも、不動産市場に大きな影響を及ぼすのが山火事と洪水です。炎天下の日々が続くと植物や地面からは水分が失われます。乾燥した山は、薪を並べた釜のようなものです。そこに、雷や枯れ葉の摩擦、人間の火の不始末などの種火が生じることで、炎が勢いよく広がり、簡単には消せなくなります。怖いのは火だけではありません。乾ききった土は水を吸いにくいため、地中に浸透するまでに時間がかかります。長い日照りの後、急に大雨が降ると、地表に水が溢れ、洪水を引き起こします。

不動産所有者は、これらの自然災害に所有物件が巻き込まれると大きな経済的損失を被るのはもちろん、実際には巻き込まれずとも、発生する可能性があるというだけでネガティブな影響を受けます。まず、災害リスクが高いほど、それに備えるための保険料も高くなり、ランニングコストが増えます。リスクとコスト負担が大きい住宅は購入者からも敬遠され、売却額も下がるというネガティブなスパイラルが生じます。山や川沿いの物件の購入を検討する際には「山Wildfire Risk Index(火事リスクマップ)」「Flood Risk Index(洪水リスクマップ)」等で検索するなど、自身でも調査することをおすすめします。特に山については要注意です。パンデミック以降の郊外志向のなかで自然豊かな山岳エリアの人気が高まっているため魅力的な投資対象に見えがちですが、山火事リスクが高い場合は、かえって不人気物件になってしまいかねません。

省エネ対策は、居住者メリット&法規制クリアのために重要

酷暑のなかで健康を保つには冷房が必須ですが、外気温が高くなりすぎると冷房の効きも悪くなります。そこで空調機器の性能とともに重要になるのが断熱性能です。冷気を逃さず熱を入れないことで、快適な室内環境をつくるとともに、エネルギー効率を高めて節約にも一役買います。収入水準に対して電気代が安価なアメリカでは、光熱費をシビアに削ろうとする世帯は少数派ではありますが、エネルギー価格が不安定な昨今、状況は変わっていく可能性が高いと言えます。住宅を買ったり借りたりする際の条件として、省エネ性能を重視する人も次第に増えるでしょう。

加えて、連邦や州による環境負荷規制が今後さらに厳しくなる可能性もあります。この点については、2024年11月の大統領選の結果によって展望が大きく変わるため、気候変動とともに政治動向にも注意を払いたいところです。ただ、規制が緩和されるにしても、省エネ性能が高いことがネガティブに働くとは考えにくいので、大統領選前に物件を取得するのであれば、省エネ性能に優れた物件を選ぶのが無難です。

建設業者もDIYも作業が滞り、新築・中古ともに供給に悪影響

体温を超えるほどの気温の中で屋外作業を行うことは、作業員の健康管理の観点でも、業務品質管理の観点でも好ましくありません。結果、建設業務を休止または時間短縮することが増え、プロジェクトの進行が遅延します。これは、専業の建設業者だけでなく、住宅オーナーのDIYメンテナンスも同じです。

これにより、新築・中古を問わず、物件供給に遅れが出ると考えられます。米国不動産市場にとって、夏は比較的好調なシーズンとされていますが、供給の減退により市場全体が停滞する恐れがあります。一方で、売り出すことさえできれば、ライバルを出し抜けるとも言えるので、思わぬ高値売却の可能性もあります。

 

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