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ホンダと日産の経営統合協議に、米国メディアがさまざまな反応

1.ホンダと日産、経営統合協議をオフィシャルに発表

2024年12月18日、日本経済新聞がホンダと日産の経営統合構想について報じたことで、業界内外で大きな話題となりました。この報道を受け、両社は12月23日に共同記者会見を開き、経営統合に向けた協議を開始することを正式に発表しました。

ホンダと日産の経営統合構想については、意外と捉える声と、必然であるとする声との両方が見られます。意外とする人々は、ホンダがこれまで独立性を重視してきた企業であり、他社との提携や統合に慎重な姿勢を示してきた傾向を根拠に、今回の動きは同社にとって大きな方向転換だと考えています。また、日産はルノーと提携関係にあることから、今回の統合が三者の関係にどのような影響を及ぼすのかという観点でも、注目が集まっています。

一方で、統合を必然とする人々は、自動車業界の再編の流れから今回の統合が自然なものであると考えているようです。EV化や自動運転などの新たな市場環境への移行が進みつつあるなか、多大な開発コストをどう賄い、技術革新を加速させるかが業界全体の課題となっています。この課題に対し、単独で挑むよりも他社と協力する道を模索しようとする会社が登場することは必然で、ホンダと日産はその選択をしたにすぎないという解釈です。

2.米国メディアも注目。批判的な声がやや目立つ。

この発表に対し、米国メディアも大きな関心を寄せていますが、日本の報道と比較すると、批判的な視点がやや目立ちます。

中立的な見方を示したのは『マーケットウォッチ』で、この統合がEV車市場での競争力強化を目的とした戦略的な動きであると評価する一方、統合の具体的な成果が見えるまでには多くの課題があると指摘しています。同時に、ホンダが発表した70億ドルの自社株買いにより、米国市場でホンダ株が急騰した点にも注目しています。

一方、『ビジネスインサイダー』では、日産の元CEOであるカルロス・ゴーン氏のコメントを引用し、彼がこの統合計画を「意味がない」と批判していることを報じました。ゴーン氏は、両社の間に補完性が不足していることや、統合が長期的な利益をもたらさない可能性を指摘しています。

さらに、『AP通信』は、ホンダと日産の統合が成功すれば、世界第3位の自動車メーカーが誕生すると報じています。この視点は、グローバル市場での競争優位性を強調する一方、統合が計画通り進まない場合のリスクについても警鐘を鳴らしています。

これに対し、日本のメディアは、両社の文化的相違や組織運営の課題に重点を置いて報じており、米国メディアのように統合の財務的側面に焦点を当てることは少ないと言えます。このトーンの違いは、各国メディアの関心の方向性や読者層の違いを反映していると言えるでしょう。

 

 


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