mv

アメリカ不動産アカデミーVol.45 米国予算案が発表。6兆円超の巨額歳出の是非が議論の的に(2021年6月8日時点)

 

バイデン大統領、6兆ドルの予算発表

アメリカのジョー・バイデン大統領は、5月28日、政権発足後初の年間予算案を発表しました。予算案に含められた歳出の総額は、6兆ドル(約660兆円)。巨大な規模の新しい社会福祉制度の発足や、気候変動対策への大規模投資などが含まれています。バイデン大統領は法人税やキャピタルゲイン税、富裕層への大幅な増税で3兆円以上の財源確保する計画を発表していましたが、今回発表された歳出額はそれをはるかに上回っています。その影響は凄まじく、2031年までに米連邦政府の債務残高がGDPの117%に達し、第2次世界大戦中の水準を超える見通しとなっています。

これを受けて、共和党のリンゼー・グラム上院議員は「非常に高い」とバイデン大統領の予算案を非難しています。(とはいえ、トランプ前大統領が率いた共和党も毎年赤字を出しており、最終的な予算案は、4兆8000億ドル(約526兆円)に達していたのですが)。

バイデン氏は今回の予算案について「米国民に直接投資し、わが国の経済を強化、長期的な財政健全性を向上させる」と発言。官邸からは、アメリカ経済全体を成長させるにはトリクルダウン(富裕層優遇による引き上げ)ではなく、ボトムアップ(貧困層支援による下支え)とミドルアウト(中産階級支援による購買活性化)のアプローチが必要だと説明しています。

具体的な案の内容は以下の通りです。
・クリーンエネルギー投資を含む、気候変動への対策に8,000億ドル以上
・3歳と4歳の児童全員に就学前教育を無料提供、2,000億ドル
・アメリカ全土の傷病・介護休暇事業に2,250億ドル
・道路・橋梁の整備に1,150億ドル、公共交通機関・鉄道の整備に1,600億ドル
・全世帯がブロードバンドインターネットに接続するための設備投資に1,000億ドル

このような巨額の政府支出はインフレを促進し、金利引き上げにつながり、結果的に景気後退のリスクが高まる、と一部のエコノミストは警告しています。また、共和党もこれらの記録的な支出に警戒感を示しています。一方でホワイトハウスは、増税によって赤字が解消されるため、15年以内に償還できると見積もっています。

ギグワーカーが増加中

複数の異なる収入源から収入を得て、上司の指示ではなく自分の好きな時に仕事をするギグワーカーが、一般的になってきています。1~3時間程度の短時間労働が当たり前になり、9時から17時までフルタイムで仕事をしなければならない時代は終わりつつあります。Uber、Lyft、Turo、Fiverrなどを中心としたギグエコノミー企業によってフリーランスやギグワークが普及し、従来のフルタイムの雇用から独立した契約への大規模な変化が生じています。これらの自由な市場システムは、ギグ・エコノミーと呼ばれています。このトレンドは、テクノロジーの進歩やデジタルノマドの普及が密接に関係してます。

米国では労働者の約36%がギグエコノミーに属しており、労働者の12%はパンデミックをきっかけにフリーランスの仕事を始めました。新しい病の脅威にさらされているにも関わらず、フリーランサーの86%は、ギグワーク業界は明るい未来があると考えています。現在のペースで成長し続ければ、2027年には米国の労働力の50%以上がギグエコノミーに何らかの形で参加することになります。

ギグエコノミーは、働き手にとっては場所や時間、相手を選ぶことができるメリットがあると同時に、企業にとっても柔軟性のある人材を確保できるメリットがあります。双方にとって利点があることで、ギグエコノミーは急速に成長しているのです。統計が示すように、新型コロナウイルスの大流行によってこれらの成長は加速し、今後も急速に拡大することが予想されます。


注目記事
なぜ、こんなにも多くのお客様にご支持を頂いているのか(その1)

なぜ、こんなにも多くのお客様にご支持を頂いているのか(その2)

なぜ米国不動産と法人税繰延の相性は抜群に良いのか。

※この記事は、掲載日時点の情報を基に作成しています。最新状況につきましては、スタッフまでお問い合わせください。

まずはセミナーに参加しよう

すべて見る
弊社コンサルティングスタッフ

【日本全国オンライン対応可能】アメリカ不動産個別相談セミナー

4月22日(月) 、4月23日(火) 、4月24日(水) 、4月25日(木) 9:30~19:30
弊社コンサルティングスタッフ

【全国オンライン対応可能】年10日から購入できる「NOT A HOTEL」個別相談セミナー

ご希望日程よりご選択ください。
伊東 陽生(株式会社オープンハウス ウェルス・マネジメント事業部 アシスタントセクションマネージャー)

“円安”のときこそ、アメリカ不動産投資を始めるべき!~今だからこそ「アメリカ不動産」に注目すべき理由~

4月23日(火)17:00~17:45
伊東 陽生(株式会社オープンハウス ウェルス・マネジメント事業部 アシスタントセクションマネージャー)

【アーカイブ配信】いまさら聞けない!!  アメリカ不動産投資 VS 新NISA、どちらが良いの?

4月24日(水)13:00~13:45
伊東 陽生(株式会社オープンハウス ウェルス・マネジメント事業部 アシスタントセクションマネージャー)

【アーカイブ配信】“円安”のときこそ、アメリカ不動産投資を始めるべき!~今だからこそ「アメリカ不動産」に注目すべき理由~

4月30日(火)13:00~13:45
●柏野 将史様(K-innovate株式会社 代表取締役)●伊東 陽生(株式会社オープンハウス ウェルス・マネジメント事業部 アシスタントセクションマネージャー)

激動の経済!どう資産運用する? ≪利回り≫や≪減価償却≫に使える海外不動産投資術

5月09日(木)17:00~18:00
前へ
次へ
「不動産投資ガイドブック」を
無料プレゼント
アメリカ不動産のメリットを詳しく解説
不動産投資ガイドブック
なぜアメリカ投資市場の
スケールとパワーが段違いなのか?
賃料収入、価格上昇、税メリットによる
投資効果が期待できるのはなぜ?
契約・管理・売却まで日本にいながら
ラクラク運用できるその理由とは?
アメリカ投資市場の
スケールとパワー
様々な投資効果
日本で運用できる
無料でもらう

タグ一覧