賢人たちを賢人たらしめている行動や考え方は。そして、大切にしている習慣は──。 インタビューを通じて、そんな共通点を探っていきます
働き方改革への取り組み
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人材サービスを展開されている御社ですが、社内で働き方改革について何か取り組まれていることはありますか?
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働き方改革については、様々な施策を講じてきました。中でも時間の使い方は、かなり変えてもらいました。残業時間について言えば、平均で20時間強となっており、年々少なくなってます。
但し、本当に生産性を高めながら改善できた部分と、単に仕事量がワークシェアされただけで生産性は改善されていない面もあると思います。まだまだ道半ばではありますが、今後はテクノロジーも活用して、上手に空き時間を生み出し、価値ある何かにより時間を使ってほしいと思っています。それは今の世の中に会社が追いついていくという点でも必要だと感じています。
出社時間もだいぶ自由になりました。既婚者もだいぶ増えてきましたし、夕方も早い人は4時から上がり始めます。現場のマネジャーは仕事の調整をするのが大変ですけどね。社員一人一人のライフステージや状況に応じて、働きやすい環境になっていると思います。
そうやって環境を整えることは、優秀な人材の獲得にもつながると思いますし。公私ともに生活が充実していくような流れを作ることができたら嬉しいですね。
人が嫌がる仕事にはチャンスがある?
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ご自身の仕事の流儀として、意識していることはなにかありますか?
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昔、鎌田さんに「火中の栗ばかり拾わせないでくださいよ」って言ったら、「バカいってんじゃない、火中の栗がいちばんおいしいんじゃないか」って返されたことがありましたね(笑)何か問題が起こると、その火中の栗を拾う役が、だいたい鎌田さんか僕かもうひとりかで。
その経験のおかげで、けっこう大変な事態とか、極めて重大な危機みたいなものは、今は正直嫌じゃないですし、ワクワクしながら対峙できるようになりました。“火中の栗はおいしい“ですね。最悪の状態は、あとは良くなるしかない。苦労しないと得られない経験もあるし、苦労した分得るものもある。実際にそう感じています。
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じゃあ、今、仕事でワクワクすることとか、楽しいことはありますか?
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今、会社の中でスタートして5年以内の13サービスを管掌していますが、これは極めて楽しいです。面白い仕組みも作っていて、売上の一部を賞与としてメンバーに還元する制度です。
基準値を設けていてそこを超える必要はありますが、そこに到達しそうなグループは特に盛り上がっています。アジアの若い人たちががんばっているのと同じですね。スタートアップは、変化も速く「早く失敗して早く学びなさい」っていうのが醍醐味でもあるんですけど、本当に失敗することもあって…(笑)
やる気のある人がどんどんチャレンジして、失敗もするけど成功するためにまた頑張る。緊張感もあるけど、これはワクワクしますよ。
賢者のこの先
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プライベートについても少しお聞かせください。将来について何か備えていることはありますか?
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そろそろ老後は意識しています。今はいいですけど、万が一僕が早く死んだり、働けなくなっても、そのあと奥さんと息子が経済面で安心して暮らせるかどうかということが第一。そのために今無駄遣いしないで、残せるものはきちんと残せるように準備はしています。
でも、まだまだ働きますよ。元気なので(笑)ずっと元気でいられるように健康にも気を使って、運動はかかさずやっています。ジムに行くとか、歩くとかですけど、時間を確保するようにしています。
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何歳まで働くつもりですか?
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仕事はずっとすると思います。どういうかたちであれ。
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そうですね。これからの高橋さんにも期待大ですね(笑)
対談後記 この連載の第二弾に高橋さんに出てもらうということには一抹の懸念がありました。 (こんな言い訳を言ったところで、「やや手ごろにお願いした」という事実を変えることはでませんが……) しかし、いざ話しを聞いてみますと、あまり高橋さんについてわかっていなかったなと気付かされました。一緒に仕事をしなくなってから約10年。年月の隔たりというのは想像よりも大きいものです。この10年間を振り返れば、リーマンショックがあり、そして世界的な停滞期を経て、今度は史上最長の景気拡大局面を経験して今日を迎えています。 一企業にとっても、また一個人にとっても、何かが始まり、それが終わり、また新たな何かが始まって、終わる。そういう周期を3,4回転したように思われるのです。 大概のビジネスパースンは時間という無形資源を投資することでキャリアという無形資産を築いています。このキャリア資産を運用することで給料なり自社株の上昇なりという有形資産を作り上げている。こういう意味で言うと、キャリア資産はやはり長期に一つの場所にいることで養われるものと考えます。気付けば、高橋さんの人材サービスでのキャリアは私のそれをはるかに超えて長期に至っています。それによって得た有形資産の運用もまた長期視点であるべきことを教えてもらった気がします。 それにしてもやはり、昔から知っているというのは、無駄にいろんなことを共有してしまっているということだとも思います。それがゆえに、どうしても話しが蛇行するし、その割に新ネタではそこまで盛り上がらない。同窓会的な対談の限界に気付いた次第です。高橋さん、改めましてご協力ありがとうございました。 鎌田和彦
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※この対談は2019年11月7日に弊社「GINZA XI」ラウンジ(東京・銀座)で行われました。
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