【この記事のポイント(Insights)】
- 24年大統領選に向けて初の予備選となったアイオワ州共和党大統領党員集会の投票結果は、トランプ氏が51%の票を得て圧勝。
- 2位のデサンティス氏、4位のラマスワミ氏が相次いで撤退し、トランプ氏と3位ヘイリー氏の一騎打ち状態に。
- VSバイデンの世論調査では、極端なトランプ氏より穏健派のヘイリー氏が有利。どちらが候補となるかにより、民主党の戦略も変わるか。
アイオワ州の予備選で、トランプ氏が51%の票を獲得
開票率99%時点での得票率は、ドナルド・トランプ氏(51.0%)、ロン・デサンティス氏(21.2%)、ニッキー・ヘイリー氏(19.1%)、ヴィヴェク・ラマスワミ氏(7.7%)、その他の候補者(1.0%)。これにより、トランプ氏は40人の州代議員(共和党候補選出のための票を持った人々)の半数にあたる20名を獲得しました。
この結果を受けて、得票率2位のデサンティス氏と4位のラマスワミ氏が候補指名争いから撤退することを相次いで発表。得票1.0%未満の泡沫候補を除くと、残るのは3位のニッキー・ヘイリー氏だけで実質的に一騎打ちとなりましたが、撤退した両名ともがトランプ氏を支持することを表明しており、ヘイリー氏にとっては苦しい状況です。
絶大な人気の裏で、不適任と考える人々も
事前の世論調査でもトランプ氏は一貫して優勢で、予想得票率はほぼ40~60%の間に収まっていたため、この結果は順当なものだと言っていいでしょう。しかし、共和党員のトランプ支持が盤石かというと、そうではありません。
というのも、トランプ氏は一部の党員の間でこそ絶大な人気を誇るものの、彼に対し不安を覚える党員も同じくらいいるからです。一部の共和党員がトランプ氏が大統領にふさわしくないと考えている要因はいくつかあります。
1.年齢
トランプ氏は2024年11月時点で78歳で、大統領任期4年を満了するころには82歳になります。トランプ氏はジョー・バイデン現大統領について、高齢すぎて気力や認知能力が不足しているという趣旨の批判を繰り返してきました。少なくとも2020年の大統領選の頃には、「スリーピー・ジョー(眠そうなジョー)」と揶揄していましたが、現在のトランプ氏は当時のバイデン氏の年齢(77歳)を超えています。
世論調査でも、成人の51%、共和党員に限っても28%の人々が、「トランプ氏は大統領になるには高齢すぎる」と回答しており、かつてライバルを攻撃した言葉が彼自身に跳ね返ってきています。
2.極端な言動
トランプ氏の移民や外交、人種やジェンダーについての考え方そのものは、保守派の人間として一般的な範疇ですが、それらに対処するための政策や発言が総じて強硬的で、極端すぎると考える党員もいるようです。特に、対話を軽んじる独善的な姿勢には批判が多く、対立候補のヘイリー氏もその点に言及しています。
今後の予備選では、穏健派の党員の受け皿はヘイリー氏が担うことになりそうです。
3.民主主義の破壊
トランプ氏の実行力に期待し、問題のある言動にも目をつぶって来た党員達が、彼を見放すことを決めた要因として挙げるのが、2020年大統領選挙の結果への異議申し立てをはじめとする、選挙批判です。アメリカ人の多くは、党派に関わらず民主主義に対し強い誇りを持っています。トランプ氏の一連の選挙批判は、この民主主義への冒涜にあたると考える人が多いようです。
また、論理的な根拠を欠く妄言で、トランプ氏は大統領職を務められる精神状態ではないと心配する声もあります。
「バイデン氏と共和党候補、どちらに投票する?」という世論調査では、ヘイリー氏が最も支持を集める
民主党陣営からすると、トランプ氏とヘイリー氏、どちらが戦いやすいのでしょうか? アメリカの中立的なメディアネットワーク「CBSニュース」が1月10日から12日に行った世論調査によると、各共和党候補VSバイデン氏で争った場合にどちらに投票したいかという質問への回答は以下でした。
※デサンティス氏が撤退を表明する前だったため、彼に関する調査も含まれます。
ジョー・バイデン:ニッキー・ヘイリー = 45:53
ジョー・バイデン:ロン・デサンティス = 48:51
ジョー・バイデン:ドナルド・トランプ = 48:50
いずれに候補が代表となった場合も、共和党候補の得票率が上回っていますが、その内容にはやや差があり、ヘイリー氏がもっとも票を得る結果となりました。
この結果はさまざまな解釈ができますが、年齢面でトランプ氏はバイデン氏と大差がないが、ヘイリー氏は明確に若くタフさが期待できることや、保守寄りの思想だがトランプ氏は極端すぎて支持できないという人も穏健派のヘイリー氏であれば安心して投票できることなどが主な理由だろうと考えられます。
民主党陣営としては、賛否分かれるトランプ氏のほうが戦いやすいため、今回の予備選結果は歓迎すべきことなのかもしれません。一方で、他候補が撤退したことで、今後の予備選では党内の反トランプ票がヘイリー氏に集中することはほぼ確実。まだまだ予断を許さない状況は続きます。
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