【この記事のポイント(Insights)】
- 米国ではソーセージの売上増加は、景気後退がはじまっている(または間もなくはじまる)シグナルとみなされる。
- これは消費者の節約意向の影響を強く受ける製品であるためで、ほかにもインスタント麺や冷凍食品、ディスカウントチェーンや耐久消費財の市況もシグナルとなる。
- 2024年現在、これらのシグナルはいずれも景気後退を示しているため、投資判断も慎重さが求められる。
米国投資家たちが景気を占う材料にしてきた「ソーセージ」
2024年9月に米メディアの日本版が公開した、ソーセージの売れ行きと景気の関係性に触れた記事が日本でちょっとした話題を呼びました。一見関係のなさそうな指標に相関性が見えるのがおもしろいとされたのですが、実はこの記事、本国で公開された際にはほとんど注目されませんでした。というのも、ソーセージと景気の相関性は、米国の投資家やアナリストの間では古くから知れ渡った常識だからです。
米国では、ソーセージ以外にも景気を占う材料として注目されてきた指標がいくつもあります。本記事では、そのうちの代表例を4つ紹介します。
ソーセージの売上から景気が予測できる理由
他の例を示す前に、ソーセージの売上がなぜ景気を占う材料になるかを解説します。
ソーセージの消費は、特に家庭の食卓においてコストを抑えた食材として利用されることが多いため、経済状況の変化に敏感です。一般に景気が良いときは消費者が外食や高級食材に支出を増やし、逆に景気が悪化すると安価な加工食品への依存が高まる傾向があります。その代表例が、精肉の代替品として選ばれるソーセージです。ソーセージの売上が急増している場合、それは消費者が節約志向を強めている可能性があり、リセッションの兆しであると捉えることができます。実際、過去の景気後退期を振り返っても、ほとんどのケースでソーセージの消費が増えました。たとえば、2008年のリーマンショック後にも、加工肉製品の売上が増加したという記録があります。
ここ数年、アメリカのソーセージ業界は一定の成長を見せていましたが、2024年に入り、その成長が加速しています。大手食品会社の業績報告によれば、ソーセージやウインナーの売上が昨年比で急増しており、特に廉価版の商品が好調です。この現象は、消費者が物価の上昇や不安定な経済状況に直面し、節約志向を強めていることを反映していると考えられます。
景気後退のシグナルとされる4品目
ソーセージと並び、景気後退の代表的なシグナルとされてきた4品目を紹介します。
インスタント麺
インスタント麺も安価で手軽に調理できるため、景気が悪化すると消費者がこれらの商品の購入にシフトする傾向があります。2024年に入ってから、インスタント麺の売上が好調であり、特に価格が手ごろな商品が人気を集めています。
冷凍食品
冷凍食品は自炊が苦手な人々が外食を控える際に選ばれやすく、消費者が節約志向を強めると需要が増えます。冷凍食品も売上が好調な傾向にあります。
ディスカウントチェーン
割引店やディスカウントチェーンの売上は、景気後退期に増加することが知られています。現在、ディスカウントチェーンの売上は好調であり、消費者が家計を切り詰める中で、より安価な商品を求めていることが、これらの業界の売上増加につながっています。
耐久消費財(新車や高級家電)
これまで挙げた品目とは反対に、耐久消費財、例えば新車や高級家電の売上は、景気後退時には減少します。消費者が大きな支出を控え、代わりに既存のものを修理したり、中古品を購入したりする傾向が強まるからです。2024年のデータでは、新車や高級家電の売上は減少傾向にあります。
現在の各市場は、景気後退を示している?
上記の通り、ソーセージ、インスタント麺、冷凍食品、ディスカウントチェーン、耐久消費財の5つのシグナルのすべてが、リセッションが迫っている可能性を示唆していると言えます。
雇用こそ堅調ですが、消費者たちは先行きを楽観視していないようです。大統領選や地政学リスクなど、景気に大きな影響を及ぼすイベントが続々控えている今、一定の警戒心は持っておいたほうが良さそうです。
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