mv

アメリカの家賃インフレが収束か。賃貸供給が着実に増加中。

Highlights

  • 複数の不動産テック企業のレポートで、全米の家賃上昇が収まりつつあることが報告されている。
  • 全米の家賃中央値は2022年の8~9月頃をピークに微減傾向。低下幅はまだ小さいが、関係者は「今後さらに下がる」と予想。
  • 家賃が低下している最大の理由は、賃貸物件の供給が着実に増えていること。開発会社のなかには、賃貸重視にシフトする企業も。

長らく続いた家賃上昇が一段落。

インフレが著しいアメリカですが、家賃の上昇は収まりつつあるようです。

Redfinの小会社のRent社が運営する、ミレニアル世代向けのアパート検索エンジン『Rent.com』の調査によると、全米の家賃の中央値は2022年8月の2,053ドルをピークに低下傾向で、2023年2月には1,937ドルまで下がっています。不動産データベースのZillowのデータでも、22年9月の1,987ドルから23年2月の1,976ドルへと微減しており、同様の傾向が見られます。

とはいえ、家賃水準は2021年初頭から2022年後半にかけて17~18%ほど上昇したことを考えると、直近の低下幅はほんの誤差程度。ぬか喜びにならないようにと警戒する方もいるかもしれませんが、背景を考えるとこの家賃低下トレンドには、ある程度の信頼を置いても良さそうです。

賃貸物件の供給が急増中。家賃低下はますます進む?

その背景とは、賃貸物件の供給数が今後増えることが確実だからです。

ここのところの家賃の急騰は、需要と供給のバランス崩れによるところが大きいと言われていました。自宅勤務の増加でより良い住環境のニーズが高まっているにもかかわらず、金利上昇で住宅ローンのハードルが高まったことで、賃貸物件の需要が増加。一方、供給はコロナ禍とインフレによる建築の遅れと、住宅所有者の売り渋りによって、新築・中古ともに不足傾向にありました。

しかし、労働者の確保が進んだことで新築の着工件数が回復しつつあります。米国住宅都市開発省と米国国勢調査局の共同レポートによると、建築許可証の発行数と実際に着工した件数はともに前月比10%前後。さらに前年同月比でも、着工件数は減少しているものの、着工戸数は12.8%増加しています。

住宅開発会社もローン金利高により住宅販売が伸びにくい状況を踏まえ、建設済みの販売用物件を賃貸用に変更したり、集合住宅の開発計画を増やすなど、賃貸供給にシフトしはじめています。こうした状況を受け、アメリカの不動産関係者の多くは、これから長期的に家賃が下がっていくであろうという発言しています。

家賃低下傾向に、不動産オーナーはどう向き合うべきか?

米国不動産を賃貸物件として運用している(しようとしている)人にとっては、家賃収入が減少するか、減らないまでも増収しづらい状況になるかもしれません。特に、これから開発が進み、近隣に新しい物件がどんどん建つような地域では競争が激化するでしょう。一方で、すでにある程度開発されている地域では、供給量が急増することはありません。また、人口が増えている地域であれば、賃貸供給が増えても需要も増加するので、家賃水準は高く保たられるはずです。

エリアだけでなく、価格帯も重要です。低価格帯の物件の場合、価格が最優先の入居希望社が多いため、家賃競争が激化しがちです。一方、中・高価格帯の物件の場合、設備や内装にもこだわる人が増えるため、特色のある物件であれば競争を免れることもしばしばです。

家賃が低下していくだろうという見方は、あくまで全米の傾向。物件ごとの特性を見極めた上で、家賃の調整や売却などの打ち手を考えたいものです。

 

オープンハウスグループでは東京・名古屋・大阪で、またオンラインで様々なセミナーを開催しております。
・ハワイ不動産
・アメリカ不動産
・国税OB税理士が語るセミナー
・法人の減価償却としてのアメリカ不動産など随時開催しております。
など随時開催しております。
日程・詳細はこちらから

関連記事

オープンハウスはなぜ“米国”不動産に取り組むのか(その1)

なぜ、こんなにも多くのお客様にご支持を頂いているのか(その1)

※この記事は、掲載日時点の情報を基に作成しています。最新状況につきましては、スタッフまでお問い合わせください。

まずはセミナーに参加しよう

すべて見る
弊社コンサルティングスタッフ

【日本全国オンライン対応可能】アメリカ不動産個別相談セミナー

4月29日(月) 、4月30日(火) 、5月01日(水) 、5月02日(木) 9:30~19:30
弊社コンサルティングスタッフ

【全国オンライン対応可能】年10日から購入できる「NOT A HOTEL」個別相談セミナー

ご希望日程よりご選択ください。
伊東 陽生(株式会社オープンハウス ウェルス・マネジメント事業部 アシスタントセクションマネージャー)

【アーカイブ配信】“円安”のときに、アメリカ不動産投資をする理由

4月30日(火)13:00~13:45
●柏野 将史様(K-innovate株式会社 代表取締役)●伊東 陽生(株式会社オープンハウス ウェルス・マネジメント事業部 アシスタントセクションマネージャー)

激動の経済!どう資産運用する? ≪利回り≫や≪減価償却≫に使える海外不動産投資術

5月09日(木)17:00~18:00
前へ
次へ
「不動産投資ガイドブック」を
無料プレゼント
アメリカ不動産のメリットを詳しく解説
不動産投資ガイドブック
なぜアメリカ投資市場の
スケールとパワーが段違いなのか?
賃料収入、価格上昇、税メリットによる
投資効果が期待できるのはなぜ?
契約・管理・売却まで日本にいながら
ラクラク運用できるその理由とは?
アメリカ投資市場の
スケールとパワー
様々な投資効果
日本で運用できる
無料でもらう

タグ一覧