mv

【アメリカ不動産用語解説】Vol.2「Cash on Cash Return (CCR:キャッシュ・オン・キャッシュ・リターン)」

Highlights

  • 不動産投資における投資効率を評価する指標「Cash on Cash Return (CCR)」
  • CCRが高ければ投資効率も高いことを意味する
  • CCRを絶対視するのではなく、目安として捉えることも重要

アメリカ不動産の情報を調べたり、記事を読んだりしていると、なじみのない用語を目にすることがよくあります。それらの用語を検索してみても、いまいち要領を得ない…なんて経験はありませんか? しっかり理解するには、アメリカの文化や現地事情への理解が必要な場合も。本シリーズでは、そのようなアメリカ不動産における頻出用語をより詳しく、そしてわかりやすく解説します。


第2回目のテーマは「Cash on Cash Return(キャッシュ・オン・キャッシュ・リターン)」。日本語では「自己資本配当率」と訳され、「CCR」という略称で呼ばれることが多いワードについて解説します。

 

CCRって一体、何を表している数字?

「Cash on Cash Return(キャッシュ・オン・キャッシュ・リターン)」は不動産投資における投資効率を評価する指標の1つ。投じた自己資金に対する利益の割合を示しており、CCRの数字が高いほど投資効率が高いと言えます。

計算方法としては、「ある物件から得られる年間利益」を「その物件を取得するために支払った自己資金」で割ることで算出されます。

例えば4,000万円の賃貸運用物件を、頭金1,000万円とローン3,000万円で購入。毎月20万円で他人に貸し出し、ローン返済額は毎月10万円と仮定した場合、CCRは以下のような計算になります。

・物件から得られる年間利益:10万円(1ヶ月の家賃収入20万円−1ヶ月のローン返済額10万円)×12ヶ月=120万円

・物件取得のために支払った自己資金:頭金1,000万円+1年間のローン返済額120万円=1,120万円

CCR:120万円÷1,120万円=約10.7%

年間のCCRは約10.7%ということで、これは約10年で自己資金を回収できることを意味します。

また売却益を含めてCCRを計算することも可能です。先程の物件を1年後に購入金額と同額の4,000万円で売却できると想定。その時点でローン元本のうち50万円を返済済みと仮定した場合、CCRは以下のような計算になります。

・物件から得る年間利益:10万円(1ヶ月の家賃収入20万円−1ヶ月のローン返済額10万円)×12ヶ月+50万円(売却額4,000万円-ローン残額3,950万円)=170万円

・物件取得のために支払った自己資金:頭金1,000万円+ローン返済金120万円=1,120万円

CCR:170万円÷1,120万円=約15.2%

こうした計算によって算出されるCCRは、いわば自己資金に対するリターンの大きさを計る、投資効率の参考値になります。物件の購入を検討する際に、CCRを見ておくと物件選びの参考になるはずです。

 

レバレッジ効果を考える上での指標にも役立つ

同じ物件であっても、頭金やローンの比率、返済計画などの条件によってCCRは変わってきます。

先ほど例に挙げた4,000万円の賃貸運用物件を、自己資金100%で購入する場合と、ローン金額を3,500万円に増やし、毎月のローン返済額を11万円とした場合でのCCRを比較してみます。

<自己資本100%の場合>
・物件から得る年間利益:20万円(1ヶ月の家賃収入20万円−1ヶ月のローン返済額0円)×12ヶ月=240万円

・物件取得のために支払った自己資金:頭金4,000万円

CCR:240万円÷4,000万円=6%

<自己資金500万円の場合>
・物件から得る年間利益:9万円(1ヶ月の家賃収入20万円−1ヶ月のローン返済額11万円)×12ヶ月=108万円

・物件取得のために支払った自己資金:頭金500万円+1年間のローン返済額132万円=632万円

CCR:108万円÷632万円=約17.1%

後者の方がCCRは高いことがわかります。自己資金の比率が小さい(ローンの比率が大きい)ほど、CCRは一般的に大きくなります。つまりCCRは、小さな自己資金で大きな収益を得る「レバレッジ」の効果がどれくらいかを考える上での参考指標にもなるということです。

少ない頭金にローンでレバレッジを効かせることで、大きなキャッシュフローを生み出せるのは、不動産投資の魅力の1つ。不動産投資のメリットを最大限活かすためにも、物件選びの際にCCRはぜひ意識しておきたいところです。

 

数字を絶対視するのではなく、指標のひとつとして捉える

しかし、CCRを指標として考える上で、いくつか念頭に置いておきたいポイントもあります。

1つは、金利上昇のリスク。金利が上昇すると、連動して住宅ローンの利息も上がるため、CCRを高めようとローン比率を過剰に高めたような場合には、返済計画が破綻してしまう可能性も。急激な金利上昇はそこまで多いケースではありませんが、度を超えた無理な借り入れは避けたほうが良さそうです。

もう1つは、税金を無視していること。当たり前ですが、家賃収入や売却益には税金がかかるため、最終的な収益性はCCRの数字とズレが生じてきます。CCRだけを追いかけていると、実際以上の収益が得られているように感じてしまうこともあるので、その点も注意が必要です。

このようにCCRを考える際には、単純に数字だけを追うのではなく、外的な要因なども考慮しておく必要があります。

どのような指標も、それ1つだけを絶対視するのはリスクがあります。今回ご紹介した「Cash on Cash Return(CCR)」を考える上でも、数字をあまり絶対視するのではなく、あくまでも投資効率を評価する1つの目安として捉えておくことで、より安全で効果的な不動産投資を実現できるでしょう。

 

関連記事
ハリケーンに竜巻、山火事……アメリカ不動産の自然災害リスクにいかに備えるべきか?(前編)

ハリケーンに竜巻、山火事……アメリカ不動産の自然災害リスクにいかに備えるべきか?(後編)

“TikTokショック”はアメリカ不動産市場にどんな影響を及ぼすか?

【アメリカ不動産用語解説】Vol.1「クラス(class)」−不動産の価値を表す3つのランク

【アメリカ不動産用語解説】Vol.3「FIRPTA(ファプタ)」

【アメリカ不動産用語解説】Vol.4「Title Insurance(タイトル保険)」

まずはお気軽に資料請求
エリアや物件の最新情報、シミュレーションサンプルなど無料プレゼント!
アメリカ不動産の利点やリスクが分かる、動画セミナーも限定配信!
>>資料請求はこちらから<<

※この記事は、掲載日時点の情報を基に作成しています。最新状況につきましては、スタッフまでお問い合わせください。

アメリカ不動産投資の秘訣
成功への道筋

オープンハウスの投資メソッドを
無料ダウンロード

アメリカ不動産投資の秘訣
成功への道筋

オープンハウスの投資メソッドを無料ダウンロード

この資料では、以下の内容をご紹介しています。

以下の内容をご紹介しています。

  • アメリカ不動産投資が「今」注目される4つの理由
  • スケールが違うアメリカ投資市場の基礎知識
  • 日本とは全く異なる不動産の市場環境と投資効果
  • 投資エリア選びの重要さと注目の成長エリア

さらに知りたい方は簡単1

資料をダウンロードする

アメリカ不動産投資、始め方がわからずお悩みではありませんか?

2020年の税制改正後も、アメリカ不動産投資は依然として「資産分散」「減価償却」などのメリットで注目を集めています。

ただ、アメリカを含む海外不動産投資に興味はあるけれど「言語の壁がある」「現地の事情がわからない」「リスクが高そう」といったお悩みも多く見られます。

実際、日本からアメリカ不動産投資を始めようとしても、現地の法律や税制の違い、物件管理の難しさ、為替リスクなど、様々な課題に直面することがあります。

しかし、適切な知識とサポートがあれば、アメリカ不動産投資は魅力的な資産運用の選択肢となります。安定した不動産需要、基軸通貨ドルでの資産保有、長期的な不動産価値など、その魅力は2020年の税制改正後も健在です。

そこで、アメリカ不動産投資に興味をお持ちの方へ、『アメリカ不動産投資成功ガイド』をお届けします。オープンハウスがこれまで5000棟超、3000名以上の投資家様をサポートしてきた実績をもとに、投資の基礎知識から最新の市場動向、成功事例までをわかりやすくまとめました。

オープンハウス独自の強み、アメリカの複数都市に展開する現地法人による直接管理と日本語でのきめ細やかなサポート体制についてもご紹介しています。お忙しい投資家様のお手を煩わせず、英語不要でアメリカ不動産投資を実現できるワンストップサービスです。

ドル建てでの資産運用を実現したい方、海外投資に興味はあるけれど不安を感じている方は、ぜひこの機会にダウンロードしてみてください。

アメリカ不動産投資の秘訣
成功への道筋

オープンハウスの投資メソッドを
無料ダウンロード

アメリカ不動産投資の秘訣
成功への道筋

オープンハウスの投資メソッドを無料ダウンロード

この資料では、以下の内容をご紹介しています。

以下の内容をご紹介しています。

  • アメリカ不動産投資が「今」注目される4つの理由
  • スケールが違うアメリカ投資市場の基礎知識
  • 日本とは全く異なる不動産の市場環境と投資効果
  • 投資エリア選びの重要さと注目の成長エリア

さらに知りたい方は簡単1

資料をダウンロードする

まずはセミナーに参加しよう

すべて見る
弊社コンサルティングスタッフ

【日本全国オンライン対応可能】アメリカ不動産個別相談セミナー

12月23日(月) 、12月24日(火) 、12月25日(水) 、12月26日(木) 9:30~19:30
弊社コンサルティングスタッフ

【全国オンライン対応可能】年10日から購入できる「NOT A HOTEL」個別相談セミナー

ご希望日程よりご選択ください。
弊社コンサルティングスタッフ

【オンライン対応可能】年間14日から購入できる旧軽井沢エリア別荘「GLAMDAY STYLE TEITAKU 水ノ星」個別相談会

6月11日(火)9:30~19:30
今井 真鈴

ハワイ不動産で叶える資産運用~別荘利用・賃貸・償却のトリプルメリット~

12月23日(月)17:00~18:00
伊東 陽生

富裕層のための戦略的資産運用ーアメリカ不動産投資セミナー

12月25日(水)17:00~18:00
伊東 陽生

富裕層のための戦略的資産運用ーアメリカ不動産投資セミナー

1月10日(金)17:30~18:30
伊東 陽生

2025年の米国不動産市況を読み解く~米国不動産年間取扱高No.1のオープンハウスが徹底分析~

1月15日(水)18:00~19:00
今井 真鈴

ハワイ不動産で叶える資産運用~別荘利用・賃貸・償却のトリプルメリット~

1月17日(金)14:00~15:00
前へ
次へ

タグ一覧