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アメリカ不動産アカデミーVol.7 感染拡大により再び在宅命令を発表~カリフォルニア州(2020年7月16日時点)

作成者: 海外不動産コラム 編集部|2020.07.16

 

 

2週間で感染が爆発的に拡大

今週は、カリフォルニア州における、新型コロナウイルスの感染状況をレポートします。

カリフォルニア州では、この2週間で感染が爆発的に拡大。2週間前と比較し、感染者数は約50%増加しました。

これを受けてさる7月13日、カリフォルニア州のニューサム知事は、在宅命令を発表。州全域における、特定の屋内活動を停止するよう命じました。具体的には、全てのバーで営業を停止。加えて、レストランや娯楽施設、美術館でも屋内での活動停止を促しています。

また、特に感染が拡大している地域においては、ジムや礼拝堂、更には一部のオフィスも活動停止対象となります。この知事令は広範囲に及び、人口の89%が居住する地域に影響します。

これらの知事令は即日実施され、少なくとも3週間は続く見通しです。

2020年3月、カリフォルニア州は、アメリカで初めて在宅命令を発表。他州が感染拡大に苦しむ一方、同州は人口が最多であるにも関わらず、感染者の増加を抑えこむことに成功してきました。しかしながら、この2週間の爆発的な感染者拡大を受け、知事も再度経済活動停止の判断をせざるを得なかったようです。

 

約83万人の学生に影響が及ぶ

知事の発表から数時間後、ロサンゼルスとサンディエゴの公立学区は、今秋の授業をオンライン上で行うことを決定。両学区合わせて約83万人の学生に影響します。新型コロナウイルスは教育分野においても更なる波紋を広げています。

依然として、同州においては今後の新型コロナウイルスの影響を注視する必要があります。

 

賃貸マーケットと今後の懸念点

さてここで、弊社がカリフォルニア州にて管理する物件の状況をお知らせします。現在の空室率は約5%と低水準。また、かつての相場と変わらない賃料で賃貸付けができています。賃貸需要に大きな変化はなく、新型コロナウイルスによる影響は見られません。

一方、賃料の滞納は少しずつ増加しています。新型コロナウイルスの影響が長引くと、貯蓄で生活をまかなっていた層の困窮が社会的課題として顕在化する可能性も考えられます。今般の在宅命令によって、どこまで感染数を抑えることができるかが、今後の経済回復の鍵と言えるでしょう。

以上、田力優がお伝えいたしました

 

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