賢人たちを賢人たらしめている行動や考え方は。そして、大切にしている習慣は──。
インタビューを通じて、そんな共通点を探っていきます
『ROCOCO Tokyo WHITE』をいただきましたが、瑞々しくて、爽やかですね。シルキーでなめらかだし、食前酒には最適でしょう。
ありがとうございます。鎌田さんのようなワインラバーにも喜んでいただけるビールなんです。ファインダイニングの料理は繊細なものが多く、一般的なビールだと強すぎてしまい、主役である料理の味をじゃましちゃうんです。『ROCOCO Tokyo WHITE』は大切な人と特別なお店で特別な料理を味わう、そんな特別な時間のためのビールとしてつくりました。
そもそもなぜビールをつくろうと思い立ったのですか。
10年来の友人であるマルティネス・キース、ブラントレイ・ジェレルと東京の有名レストランで食事をしながら「なぜこういうお店ではビールを頼みにくいんだろう」と話したことがきっかけでした。ビールで乾杯したくても、なんとなくシャンパンじゃなきゃダメなような空気があります。
ありますねえ。よくわかります。
せっかく日本には「とりあえずビール」という習慣があるのに、ファインダイニングでは頼みにくいんです。かといってコンビニで売っている普通のビールが飲みたいかというと、それはそれで特別なレストランの特別な食事にふさわしいとは思えない。ならばいっそ自分たちでメイド・イン・ジャパンのハイクォリティなビールをつくろうか、という話になりました。
なるほど、私にはその発想はなかった。レストランではシャンパーニュという常識にとらわれていました。
ジェレルは大手投資銀行を経てグローバルなビールメーカーで働いており、キースも大手投資銀行で経験を積んだ後にラグジュアリーファッションブランドに入社しました。私は外資系メーカーでブランドマネジメントの仕事に就いてしました。この3人がそれぞれの強みを活かせば、きっと自分たちの望むビールづくりができると思ったんです。
ジェレルは大手投資銀行でも、志は高くとも、実際にビジネスをしていくにはさまざまなハードルがあったでしょう。まずは資本ですね。
工場を自分で持つと莫大な資金が必要ですから、既存の工場にOEMで製造を委託することにしました。またレシピ開発は、カリフォルニアのビールコンサルティング会社に依頼しました。アメリカにはビール会社が8000社以上もあり、専門のコンサルティング会社もあるんです。その会社はレシピ開発で30年以上の実績がありました。私たちがやろうとしても今から30年もかかってしまいますから、私たちはプロデューサーに徹して、生産は委託した方が合理的です。
工場を自分で持つと莫大確かに。核となるコンセプトワークやプロデュースは自分でやって、それ以外のところはその道のプロにアウトソーシングする。実に今日的なビジネススタイルですね。
アメリカで試作したサンプルを送ってもらって、希望をフィードバックする形で進め、18ヵ月かかって思った通りの味にたどり着きました。
『 Margotto e Baciare』
トリュフをまるごと1つ使ったコースが堪能できるファインダイニング。ラグジュアリーな空間で、「熱いものは熱く、冷たいものは冷たく」という姿勢を大切に、本物の食材だけを使った料理がお楽しみいただけます。
東京都港区西麻布4-2-6 菱和パレス西麻布 1F(広尾駅から徒歩8分、六本木駅から徒歩11分)
※要予約 03-3406-8776。詳しくはhttps://www.margotto.jp/
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