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社員にとっていい会社は、社会にとってもいい会社 (ゲスト 佐藤 英志 氏:第3回)

作成者: 海外不動産コラム 編集部|2020.04.08

賢人たちを賢人たらしめている行動や考え方は。そして、大切にしている習慣は──。 インタビューを通じて、そんな共通点を探っていきます

お金の教育こそ、親がやるべき社会教育

鎌田

今後どんなことに挑戦したいですか。

佐藤

ハンティングをしてみたいですね。会社にハンティング部をつくろうかという話もあるんですよ。

鎌田

ハンティングですか。面白そうだ。

佐藤

これも実は社会貢献的な意味合いが強いんですよ。というのも、埼玉県の工場の裏にある山の中など、イノシシに荒らされて皆さん困っているんです。害獣対策として、イノシシ狩りをしようかという発想です。

鎌田

なるほど、それでハンティングですか。

佐藤

学生時代に冒険部で活動していた社員を先頭に、やってみるかって、盛り上がっています。

鎌田

確かにハンティングって、始めたら夢中になりそうですね。事業の面ではいかがですか。

佐藤

医療・医薬品事業を伸ばしていきたいですね。子会社を通じて医療用医薬品の製造販売と製造受託を行っているのですが、今では売上の3割ほどを占めるまでに育ちました。

鎌田

そんなに売上があるんですか!

佐藤

そうなんですよ。当社はエレクトロニクスが本業ですが、医療・医薬品事業を伸ばしていくことで総合化学企業へと飛躍したいと考えています。

鎌田

これからが楽しみですね。最後の質問ですが、佐藤さんにとってお金とはどういう存在ですか。

佐藤

ある作家が、「お金とは自由でいるための道具、奴隷にならないための道具」と言っていますが、まさにその通りだと思います。

鎌田

なるほど。自由でいるためにはお金を増やすということを、ちゃんと考えなくてはいけないと。

佐藤

ええ。私は子どもが10歳になった時に株式口座を開いて、株式をプレゼントしました。以来、ウチの子はディズニーランドはオリエンタルランドが運営していることを理解しています。

鎌田

なんと素晴らしい。

佐藤

身近なものをきっかけに、お金の教育はできることをしてあげたいですね。

対談後記

太陽ホールディングスの佐藤社長にお話を聞きました。

「社会貢献」というと、個人的にはどうしても面はゆくなってしまいます。しかし、佐藤さんの場合、特段肩に力を入れずに社会貢献を語るので、本当に考えているのだなと妙に感心してしまいます。

「世の中のためになることをするには、まず社員にとって良いことをしないとだめ」という考え方も実にその通りと思います。ただ、問題はどこまでできるか(どこまでやる気があるか)でしょう。

佐藤さんの場合、けっこう前のめりに実行しているわけで、その本気度は格別といえます。さらに、こういうことは単なる思い付きや一過性で終わらせてしまう経営者が多い中、ずっと継続し定着させている点が素晴らしいと思います。

話は変わりますが、佐藤さんは日本の伝統にも関心が強い。佐藤さんは大変な勉強家でもあるので、関心や興味の範囲も広いのだろうと思います。

そうした興味・関心の広範さが、実は社員のモチベーションや離職率への関心の高さにもつながっている。令和時代になった今でも社員旅行を実施するというのは、なかなか実現できないことだと思います。

鎌田和彦

※この対談は2020年3月4日に太陽ホールディングス株式会社で行われました。

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