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怒らない人が最後に勝つ。馬渕 磨理子氏(日本金融経済研究所代表理事/経済アナリスト)(第2回)

作成者: Discovery~賢者の習慣~ 編集部|2023.08.10

賢人を賢人たらしめている行動や考え方は。そして大切にしている習慣は──。
インタビューを通じて、そんな共通点を探っていきます。

IRの価値向上に取り組む

鎌田

こうしてお話しさせていただくと、馬渕さんは大変に社交的な方だと感じます。

馬渕

実は人とのコミュニケーションは幼い頃から苦手でした。その点アナリストはリサーチ&レポートの自己完結型の仕事なので、コミュニケーションが苦手でも大丈夫なんです。そもそもアナリストに転身したのも、何のために受験勉強してきたんだと自己嫌悪に陥るあまり体調を崩してしまった私に、医療法人の看護師さんが勧めてくれたことがきっかけでした。今思い返しても、本当に有り難いアドバイスだったと感謝しています。

鎌田

どちらでアナリストとしてスタートされましたか。

馬渕

金融系メディアに入社しました。修行の感覚でしたね。

鎌田

ずいぶん多くの経営者に取材されたとか。

馬渕

取材は会社の仕事というより自分の勉強のためです。自分でアポを取って経営者や広報の方にお話を聞かせていただきました。同時にベンチャー企業の社員になりました。というのも大学院を修了してトレーダーとして2年半、アナリストとしてスタートしたばかりで、私には事業活動や会社の成長といった実体験がなかったんです。何とか実務体験を積まなくてはと考えて飛び込んで、今もそのベンチャーで仕事をしています。イベントの運営やプレスリリースの準備、ホームページの更新など様々なフロント業務を体験させてもらって、ようやく実体験に裏付けられた記事が書けるようになりました。

鎌田

一方でご自分でもシンクタンクを立ち上げられましたね。

馬渕

政治家の方々に対して政策を提言する社団法人です。

鎌田

今最も力を入れている、ど真ん中の提言とは。

馬渕

インベスターズリレーションですね。

鎌田

IRですか。

馬渕

日本には時価総額1000億円以下の企業があふれているんです。業績がいいにも関わらずIRが下手で埋もれている企業が非常に多くて、そこは大きな課題だと思うんです。

鎌田

おっしゃる通りです。

馬渕

IRは経営の一環だと認識していない経営者が多いんですよ。IR専任の担当者も置かずに総務部任せになっていたり。だからせめてIR担当者を1人でも置くように義務づけましょう、人材育成もやりましょうということを政府に提言しています。

※この対談は2023年6月13日に弊社「GINZA XI」ラウンジ(東京・銀座)にて行われました。

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