賢人を賢人たらしめている行動や考え方は。そして大切にしている習慣は──。
インタビューを通じて、そんな共通点を探っていきます。
非常にエッヂの効いたオフィスですね。
エアポートをイメージしたんです。IT系ですのでブランドイメージが大切ですから。ただ贅沢につくり過ぎたようで、ずいぶんと広くなっちゃいました。
五十嵐さんが大学を卒業された頃は、就職氷河期でしたか。
氷河期の入り口ですね。私の4年前の先輩は内定拘束で海外旅行に連れていかれ、3年前は国内旅行。2年前が都内一泊で、僕らの頃はとうとう居酒屋になってしまいました。
金融機関もずいぶん破綻した頃でした。その中で五十嵐さんは3大ベンチャーキャピタルの1つである日本アジア投資株式会社に入社されました。
当時から起業したいという思いがあったんです。我が家は親族を含めて商人一族で、自分で事業を興したり店を出したりという人ばかりでした。そもそも祖父が北海道から一旗揚げようと上京してきた人で、母は神田の江戸っ子で周囲にサラリーマンなんていませんでした。
ご一族に有名企業のサラリーマンも公務員もいなかったと。
小さい頃から「領収証持ってこい」と言われるような環境で育ちましたから、自分で商売するのは自然な選択だったんです。ただしどんな事業がいいか、具体的なイメージはありませんでした。当時はパーティービジネスとか、自動車免許取得の紹介ビジネスとか、学生の起業というとそんな事業ばかりでしたから。
それでベンチャーキャピタルに入社されたと。
たまたま大学の就職指導課の張り紙を見たら、日本アジア投資株式会社の求人情報が出ていたんです。アメリカにはベンチャーキャピタルというものがあるとゼミで教えてもらっていたので、なんだ、日本にもあるじゃないかと。それで受けてみようと思いました。
紙の求人票でしたか。アナログでしたねえ。それで入社されていかがでしたか。
よかったです。特に事業計画書を山ほど見られたのがよかった。しかも事業を興した後に成功しているケースもあれば破綻しているケースもあって、両方をじっくりと読むことができました。大企業の成功事例はMBAでも学べますが、ベンチャーの成功事例、失敗事例はここでしか見られないと思いました。あとは投資側の立場で大勢の経営者に会えたことで、成功する人と失敗する人の雰囲気というものが、何となくわかるようになりました。言葉では説明しづらいんですが。
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