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人の幸せのための仕事が自分を幸せにする (ゲスト 小山 薫堂 氏:第1回)

作成者: 海外不動産コラム 編集部|2020.02.18

賢人たちを賢人たらしめている行動や考え方は。そして、大切にしている習慣は──。 インタビューを通じて、そんな共通点を探っていきます

夢中であれば、苦労や努力も苦にならない

鎌田

いつもお忙しそうですが、何プロジェクトぐらい、同時進行されているんですか?

小山

いやあ、わからないなあ。数えたことはないですね。中には頼まれたきり、忘れちゃったものもあるかもしれません。

鎌田

商売っ気がないんですね。

小山

まったくないです。僕を頼ってこられる方の力になってあげたい、その人の熱量にできるだけ応えてあげたいとか、そういう思いで仕事を引き受けています。目先の利益とか考えないですし、今は儲からなくても、長い目で見て結果的にうまくいけばいいと考えています。

鎌田

タダで引き受けちゃうことも?

小山

ああ、ありますよ。

鎌田

仕事と遊びの区別をあまりお持ちでないのかもしれませんね。

小山

昨夜も深夜2時半まで会議をしていたんですが、僕にとっては友人と朝まで飲みながらしゃべっているのと同じ感覚です。仕事と遊びの区別はないですね。一人でボーッとしている時間ってお風呂の中ぐらいです。

鎌田

いわゆる自分だけの時間というものがほとんどない。

小山

飛行機など、移動中ぐらいですかね。基本的に日中はだいたい人と会っていますし、それ以外の時間は書き物をしています。その意味では移動中も書き物をしているから、仕事ということになります。

鎌田

お休みはないんですか。

小山

土日は会議を入れないようにしていますが、書き物をしているので、仕事をしていることになりますね。先日は別府に泊まったんですが、そこでも書き物をしました。書かなければ単なる温泉旅行なんですが。

鎌田

そういう生活をいつ頃から続けていらっしゃるんですか。

小山

大学を卒業してからですから、35年くらいですかね。それが自分にとって当たり前になっているから、同じ基準を人に求めてしまうんですよ。なんでわざわざ出張に行くというのに、アポが一つしか入ってないんだ、とか。だから「自分と同じことを人に求めないでくれ」ってよく叱られる。

鎌田

確かに薫堂さんのようなスタイルは、「働き方改革」とは相容れないかも。

小山

本当に働き過ぎている人のために「働き方改革」を導入するのは大賛成なんですよ。でも、働いていない人に合わせて「働き方改革」を進めるのはどうなんだろう。「働き方改革」が、怠けるための理由になっちゃダメだと思うんです。「努力は夢中に勝てない」って言われますが、夢中なときは苦労や努力も苦にならないんです。

鎌田

確かにそうです。

小山

テレビの世界では、人に技術を教えてくれませんから、若手が何かを得たいと思ったら自分で盗みにいくしかないんです。ところが若いADがベテランに夜中までくっついていこうとすると、「働き方改革」だから帰らなきゃダメだと言われる。若い世代が育つチャンスを奪っているわけです。どうかと思いますよ。

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