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クリエイティブとマーケティングの架け橋として。(ゲスト家次栄一氏:第2回)

作成者: Discovery~賢者の習慣~ 編集部|2020.12.16

賢人たちを賢人たらしめている行動や考え方は。そして、大切にしている習慣は──。 インタビューを通じて、そんな共通点を探っていきます

ヒットを生むのは天才、失敗を防ぐのがマーケティング

鎌田

カプコンさんには何年在籍されましたか。

家次

3年7ヵ月ですかね。岡本さんに声をかけてもらって入社し、マーケティングの責任者として仕事をしました。そして岡本さんが会社を辞めて独立するという話になり、私も岡本さんの縁で入ったんだから一緒に辞めようという流れになったんです。

鎌田

いよいよ独立ですね。ご苦労もあったでしょう。

家次

そうですね。さまざまな事情があって会社が思うようにいかなかったのは事実です。そこで私はマーケティングのスタッフを率いて、ゲームのマーケティングを専業とする会社を立ち上げたんです。

鎌田

ゲームのマーケティングとは、面白い発想ですね。

家次

クリエーターというのは感性で動いていますから、のんびりとマーケティングなんか待ってられないんです。調査してデータがそろうのに1ヵ月かかるなんてとんでもないと。ならば同じ調査を3日でやってタイムラグを解消してやれば、ビジネスになるんじゃないかと考えたわけです。

鎌田

なるほど。

家次

結局、ゲームで大ヒットを生むのはマーケティングではなくて、天才クリエーターの感性なんです。でも、天才クリエーターでも時には間違うし、失敗もする。その失敗を少なくするために有効なのがマーケティングです。そんなロジックでビジネスを展開しました。

鎌田

その会社は現在どうされましたか。

家次

2つに分社しまして、1つはでらゲームの子会社として広告プロモーションを担当し、もう1社はゲーム業界のリサーチ・コンサルティング専業として活動しています。こちらは日本のゲーム市場のデファクトスタンダードとしての地位を確立しています。

鎌田

スマホが登場して世の中は大きく変わりましたが、ゲーム業界も影響を受けていますか。

家次

岡本さんが「次はこれが来るぞ」と言って立ち上げたのが、でらゲーなんです。これまでのコンシューマゲームには起承転結のストーリーがあり、必ずエンディングがありました。それに対してスマホゲームには起承転結もエンディングもなく、一定のルールの中で延々とゲームが続きます。その変化には私も最初は戸惑いました。これからはゲームにも、音楽のようなサブスクリプション方式が導入されるでしょう。新しいアイデアも生まれると思います。私を含め、業界全体がそれを模索しているところです。

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