今週は、テキサス州におけるハリケーン襲来の被害状況と、最新の不動産市況についてお知らせします。
さる8月下旬、ルイジアナ州とテキサス州に2つのハリケーン「マルコ」と「ローラ」が襲来しました。
まず大陸に接近したのはハリケーン「マルコ」。こちらは次第に勢力を弱め、熱帯低気圧として上陸しました。しかし、次ぐ「ローラ」は接近と共に勢力を拡大。現地時間8月27日の午前2時頃にカテゴリー4のハリケーンとして上陸しました。
テキサス州のアボット知事は現地時間8月23日より各地域に災害宣言を発表。その中には弊社が物件を取り扱うダラスも含まれていました。
ダラスは内陸部に位置しており、多くの場合、到達するまでにハリケーンの勢力は弱まります。現地駐在員によりますと、「ローラ」の接近を受けてもダラスでは特に大きな騒動とならなかったとのこと。しかし災害宣言の発表もあり、弊社としては被害状況を注視していました。
「ローラ」接近によりテキサス州沿岸部では洪水や数十万世帯に及ぶ停電が生じたものの、進路はダラスの東に外れました。最接近時も現地は晴れており、平常通りであった模様です。また弊社が管理する物件においても、現時点で「ローラ」接近による被害報告は上がっていません。
続いて、「ローラ」が接近したダラスを含む弊社展開エリア、「ダラス・フォートワース都市圏」の住宅不動産市況についてお伝えします。
新型コロナウイルスの感染拡大を受け、住宅不動産市況も3月から5月にかけて売買成約件数が前年同月比で約3割減少と、様子見の動きが見られました。しかしながら、6月以降成約件数は前年と同水準まで回復。それに伴い成約価格も上昇に転じました。
足元の8月では、売買成約件数こそ前年同月比で約5%減少しましたが、成約価格中央値は前年同月比で約8%上昇。成約日数の中央値は11日と、6月以降毎月短縮傾向にあります。
新型コロナウイルスの感染拡大に伴い不況が囁かれる昨今。一方で住宅不動産市場においては市民の購買姿勢は前向きであり、売り手市場が続いているようです。
以上、田力優がお伝えいたしました。
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