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車椅子のプロレーサー。可能性もフルスロットルで。(ゲスト 青木拓磨氏:第3回)

作成者: Discovery~賢者の習慣~ 編集部|2021.04.21

賢人たちを賢人たらしめている行動や考え方は。そして、大切にしている習慣は──。
インタビューを通じて、そんな共通点を探っていきます

仲間こそ、一番の財産

鎌田

さて、青木さんのスパイダーチャートは三角形になりました。健康が5ですね。

青木

鎌田さん、入院されたことは。

鎌田

だいぶ以前、2週間ほどあります。

青木

ベッドから立ち上がるとき、フラッとしたでしょ。人間にとって立つことはすごく体にいいし、立つことをやめるのは不健康なんです。その点、私は下半身の感覚がなくて車椅子ですから、血の巡りもよくないんです。だからトレーニングで心臓に負荷をかけて、血液が回るようにしています。そんなこともあって、健康には気をつけています。

鎌田

趣味は2ですか。

青木

私の趣味ってバイクなんです。バイクは楽しいですよ。その趣味が仕事になったから、まあ、2ぐらいでいいかなと。

鎌田

趣味と仕事を足せば4ですね。

青木

ああ、そうですね。限りなく5に近いということでいいかな。

鎌田

ご家族は5です。

青木

事故は、もうすぐ子どもが生まれるというときでした。だから余計に頑張らなきゃと思いましたね。家族はこれからも大切にしていきたいと思います。

鎌田

交友も5。

青木

実は大けがをしたことで、私から離れていった人もいました。それまでちやほやしてくれていたのに、人間不信にもなりました。でもそんな中でも変わらずに私を支えてくれる仲間がいます。特にマネージャーとは30年来の仲で、事故の後もずっとついてくれているんです。そうした大切な人たちがいるから今があるんだと感謝しています。

鎌田

では最後に、青木さんにとってお金とは。

青木

こんな答えをする人はいないと思うのですが…

鎌田

「使って、なんぼ!!」ですか。

青木

お金って貯まらないです。実際、四輪レースってとんでもないお金がかかるんです。1回のレースで立派な家が買えるぐらい。でもお金は使わなければ紙切れですし、使うことで夢もつかめると思います。世界の国には1日1ドルで生活している人がたくさんいますが、屈託なく暮らし、幸せそうに笑っている姿を見ると、お金って何だろうと思うこともあります。だからお金があることが幸せじゃなくて、必要なときにちゃんと使うことが幸せなんじゃないでしょうか。

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