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想いが強くなければ、人は成長できない。 (ゲスト 工藤 公康 氏:第2回)

作成者: 海外不動産コラム 編集部|2020.04.22

賢人たちを賢人たらしめている行動や考え方は。そして、大切にしている習慣は──。 インタビューを通じて、そんな共通点を探っていきます

若いうちにキャパシティを広げておく

鎌田

工藤さんは大変な勉強家ですよね。スポーツ選手にとっての財産である肉体のことについても、筋肉一つひとつの役割や働きをとても詳しく知っていらっしゃる。

工藤

現役時代は、自分のために勉強していました。一方で僕より若くて、僕より能力もあると思うような選手が、僕より早く引退していく姿を見て、そんな彼らにうまくアドバイスできなかったことに、もどかしさを感じていました。そんな経験から思い至ったのが、怪我をしても正しい判断ができれば医者の治療も的確に受けられるし、わからないことも的確に質問できる、ということだったんです。だから勉強し、自分の言葉で考え、説明できるようになろうと思いました。そこで本を読んだり、専門家の先生に教わったりして、学んできました。

鎌田

監督としての工藤さんは、若い選手に対して厳しいほうですよね。

工藤

ええ、厳しいと思います。

鎌田

それが本人のためだから、と。

工藤

そう信じています。きついトレーニングすると心が萎えるじゃないですか。そこで心を鍛えておけば、トレーニングを続けられて、体も強くなっていきます。

鎌田

そうした厳しさは、監督だった広岡さん譲りですか。

工藤

そうですね。広岡さんには壊れない体をつくっていただいたと思っています。それでも体力は年齢とともに落ちていくわけですが、正しい知識があれば落ちていく理由も自分でわかるし、そこから体をつくりなおすこともできるんです。とにかく大切なのは、若いうちに基礎を鍛えて、できるだけ体のキャパシティを広げておくことです。20代後半になって体力が落ちてきたときも、キャパシティが広ければその分だけ戻れます。反対に20代後半になってキャパシティを広げようとしても、もう無理でしょう。だから若いときになるべく自分のキャパシティを広げることを意識しておけば、長い現役生活を送れるはずです。

鎌田

よくわかります。ビジネスの世界でも、20代でとことんやりきっておけば、30代、40代になっても活躍できる力が身につきますから。その意味では、働き方改革の影響は、プロ野球の世界にもありますか。

工藤

確かに昔に比べれば休みは多くなりましたね。僕の1年目なんて3ヵ月間1日も休みがなかったですし、大阪でのデーゲームが中止になったときには、その足で本拠地の所沢に戻って夜の練習をしたこともありました。

鎌田

さすがにそれは働き過ぎでしょう(笑)。

工藤

僕にとってキャンプ中は3勤1休が一番いいペースですね。2日頑張って、あと1日で休みだと思うと、もうちょっと頑張ろうという気力がわいてくるんです。

鎌田

その頑張り方も、昔の選手と今の選手では変わってきましたか。

工藤

そうですね。やらされる練習から、主体的にやる練習へと、方向性が変わってきたように思います。もちろん人によってそれぞれですが、キャンプ中の夜間練習とか、ウエートトレーニングとか、自分で考えて取り組む選手が増えましたし、それだけの知識がついてきたと思います。

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