2023年6月19日に発表されたNAHB住宅市場指数は55で、建築業者たちが市場の回復を実感しつつあることが分かりました。
同指数は、NAHB(National Association of Home Builders:全米住宅建設業者協会)の加盟企業へのアンケートをもとに算出され、住宅建設業者による住宅市場の見通しが反映されます。細かな計算式は割愛しますが、市況を「良好」と評価する業者と「不良」と評価する業者の比率をもとに0から100までの間の数字で表され、50以上であれば「良好」と評価する業者が多数、50未満であれば「不良」と評価する業者が多数であることを意味します。
利上げにより落ち込み始めたNAHB住宅市場指数は、22年8月に50を下回り、12月には31まで落ち込みました。23年1月以降は徐々に回復し、5月には境界線である50に到達。6月の55という数字は、22年7月以来11ヶ月ぶりの水準です。
回復の要因は主に、住宅在庫の少なさと、利上げの終了への期待です。
住宅費の高騰が進むなか、安価な住宅への住み替え需要が急増。手頃な価格帯の住宅在庫は依然として不足しており、売りに出れば速いペースで成約します。また、先日の利上げ見送りにより、利上げの終了が近づいているとの見方もあり、住宅ローンが借りやすくなることが期待されています。
NAHB住宅市場指数の回復は、住宅業者の楽観的な見通しではありません。販売促進のために値下げを行ったと答えた業者の割合は、4月時点で30%だったのに対し、5月は21%、6月は25%と徐々に低下。すでに多くの業者が強気な態度に転じており、販売奨励金(値引きやキャッシュバック)予算を引き下げはじめています。
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