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一緒に旅するように、お客さまとワインの物語を楽しむ。(ゲスト若林 英司氏:第2回)

作成者: 海外不動産コラム 編集部|2020.07.15

賢人たちを賢人たらしめている行動や考え方は。そして、大切にしている習慣は──。 インタビューを通じて、そんな共通点を探っていきます

ワインが旅行気分を演出してくれる

鎌田

実は私は古酒があまり好きではないんですよ。

若林

ええ、存じ上げています。

鎌田

ありがとうございます。「古酒だから旨い」と言う人が結構いますが、若林さんはどう思われますか。

若林

何をもって古酒というのかというと、多分、香りの要素の中にフルーツではないもの、例えば土やスパイス、落ち葉やドライフルーツとか、そういう香りが出てきて発酵臭になるわけですよ。

鎌田

シェリー酒っぽいと。

若林

そういう酸化しているということに神経質な方に古酒は無理なんです。

鎌田

つまり私ですね。

若林

ぬか漬け、大丈夫ですか?

鎌田

嫌いですね。

若林

これが “好み” です。発酵臭が液体の中に含まれていることに対して、熟成して旨みが増していると解釈する方と、これはフレッシュじゃなくて傷んでいると解釈する方がいらっしゃる。

鎌田

後者が私ですね。

若林

そういうふうに好みが完全に割れるんです。どっちが良い悪いではないですけれど、そこを見極めて、例えばブルゴーニュでも15年を飲みたい、2000年なんて飲みたくないという方に、そういうものをお勧めしても響かないですよね。

鎌田

そうでしょうね。

若林

要するに、ぶどうの持っているポテンシャルがどれだけワインに移行して美味しさとして伝わっているか、これが鎌田さんのお好きなワイン。

鎌田

そうですね。

若林

そういう解釈を踏まえた上で、好きなワインを見つけられたら楽しいですよね。

鎌田

それは楽しみのひとつですね。

若林

私たちは、お酒から人を感じますし、土地を感じます。気候も感じますし、歴史的な背景も感じます。そういうものを感じることができる飲み物ってなかなかないですよね。料理といっしょだとさらに美味しいですし。

鎌田

楽しいですよね。

若林

果実感たっぷりで渋みがあるのがお好きと言われれば、ソムリエは、その方に合う価格帯で、そのときのテイスト、お連れさまのことも考えながら、ワインをチョイスしてお勧めします。

鎌田

はい。

若林

でも、どういうワインがお好きか、言葉にできない方もたくさんいらっしゃいます。辛口とかそれだけでもいいんですよ。そこから、「では酸味は?」「渋みは?」と広げていって、料理はこうだからピノーよりこっちだろうとか。情報が何もないと広げようがないですから、難しいですね。

鎌田

大変興味深いです。

若林

何もおっしゃらないお客さまには、私の場合、ワインの話はしないんですよ。例えばボルドーだったら、海みたいな川があって橋が2本しかないとか、そこの土地の特徴などのお話をします。そうすると行ったことないけれど旅行した気分になってくださる方もいらっしゃいます。ただ、ワインが決まらないとなかなか料理も始まらないんですよ。

鎌田

それは困りますものね。

若林

そういう意味ではペアリングもいいと思います。お客さまの様子を拝見して、白から赤に変えたり。

鎌田

型にはめられても料理がおいしくないですよね。

若林

今回コロナで休んでいて、久しぶりにお客さまが楽しそうにお食事されているお顔を拝見できました。それが自分への最高のご褒美でした。

 

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