過去10ヶ月間、木材価格が高騰し続けています。全米住宅建設業者協会によると、この高騰が新築住宅の価格を数千ドル押上げており、それによって何百万人もの住宅購入検討者が買うことを諦め、結果、住宅建設部門の売上が阻害されているようです。
NAHB(National Association of Home Builders:米国住宅建設業協会)のチャック・ファ ウケ会長は「木材製品業界向けの情報メディア『Random Lengths』によると、木材価格 は2月15日週に歴史的な高値を記録し、過去10ヶ月間で170%以上も上昇している」と述べ ています。
材木価格の高騰の影響は、住宅需要が高い時期に買い手を逃がしてしまうだけでなく、住宅在庫不足の加速にもつながります。価格を理由に購入を見送る人が増えると、建設業者はプロジェクトを延期せざるを得なくなるためです。在庫が不足しているのに、家を建てられない。米国不動産市場はそんなジレンマに陥っています。
ファウケ会長はこの問題にへの対応として「NAHBはバイデン大統領と議会に対し、国内の製材業者に生産量の増加を促すとともに、カナダ産木材への関税撤廃を優先事項とすることで、木材不足の緩和を図っている」とも述べています。
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