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アメリカ不動産アカデミーVol.32 住宅価格にも影響を与える木材価格の高騰(2021年2月22日時点)

作成者: 海外不動産コラム 編集部|2021.02.21

 

2021年は住宅のアフォーダビリティ(購入しやすさ)が、ますます低下

過去10ヶ月間、木材価格が高騰し続けています。全米住宅建設業者協会によると、この高騰が新築住宅の価格を数千ドル押上げており、それによって何百万人もの住宅購入検討者が買うことを諦め、結果、住宅建設部門の売上が阻害されているようです。

NAHB(National Association of Home Builders:米国住宅建設業協会)のチャック・ファ ウケ会長は「木材製品業界向けの情報メディア『Random Lengths』によると、木材価格 は2月15日週に歴史的な高値を記録し、過去10ヶ月間で170%以上も上昇している」と述べ ています。

材木価格の高騰の影響は、住宅需要が高い時期に買い手を逃がしてしまうだけでなく、住宅在庫不足の加速にもつながります。価格を理由に購入を見送る人が増えると、建設業者はプロジェクトを延期せざるを得なくなるためです。在庫が不足しているのに、家を建てられない。米国不動産市場はそんなジレンマに陥っています。

ファウケ会長はこの問題にへの対応として「NAHBはバイデン大統領と議会に対し、国内の製材業者に生産量の増加を促すとともに、カナダ産木材への関税撤廃を優先事項とすることで、木材不足の緩和を図っている」とも述べています。

米国不動産の最新ニューストピック

    • 住宅販売価格の中央値は前年比15%増の318,750ドル
    • 新規に売り出された住宅の希望価格は、前年同期比10%増の334,770ドルと過去最高を更新。例年であれば希望価格が上昇するのは3月になってからで、この時期に前年のピークを上回ることは過去に例がない
    • 販売用に新しく売りに出された物件数は前年同期比11%減。
    • アクティブリスティング(期間中に一度でも販売用リストに掲載された物件の数)は、2020年から37%減少し、過去最低を更新した。
    • 契約中の住宅の52%が、売りに出されてから2週間以内オファーで契約に至った。これは前年同期の43%を大幅に上回る数字で、4週間平均が50%を超えたのは、Redfin がデータを収集しはじめた2012年以降では初めて。2月1から2月7日の最終週単体では57%を記録しており、素早く販売される傾向はさらに強まっている
    • 住宅の実際の売価が希望価格にどれだけ近いかを測る平均販売価格対上場価格比99.3%で、前年から1.6%ポイント上昇。
    • 2月1から2月7日の最終週は、季節調整済みのRedfinの住宅購入者需要指数(Redfinのエージェントからの住宅見学会やその他のサービスへのリクエストの指標)、前年同期比で63%増加。
    • 1月29日から2月5日の住宅ローン購入申込件数は、前週比5%減(季節調整済み)、前年同期比17%増(未調整)1月28日から2月4日の30年物住宅ローン金利は2.73%で、ほぼ横ばい。

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