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「好き」「嫌い」。自分の軸を知ることで人生が豊かに(ゲスト 爲永 清嗣氏:第3回)

作成者: 海外不動産コラム 編集部|2020.05.27

賢人たちを賢人たらしめている行動や考え方は。そして、大切にしている習慣は──。 インタビューを通じて、そんな共通点を探っていきます

私にとっての豊かな生活を実現する

鎌田

ちょっと下世話なのですが、例えば絵を買うと資産価値としてはどうなのか、と思ってしまいます。

爲永


当然です。もう市場が出来上がっている作品は価値がゼロには成り難い。そして、新しい作家、これから出てくる人は未知の世界です。この後、倍の価値があるとわかっていたら私は売りませんし。

鎌田

それはそうですね。

爲永

そう言って売ってくる人は要注意ということです。不動産と同じマーケットが絵にも存在します。でも、だからこそ、私は好きなものを持っていることに価値があると思っています。無理に薦めて買っていただこうとも思っていません。

鎌田

なるほど。

爲永

ただ、特にアメリカの市場などはコモディティ化してしまっています。これは上がるだろうからと言って買って、倉庫に入れている。

鎌田

え? そんな人いるのですか?

爲永

たとえば、3年後に何万ドルになるとか。私も知らない作家で。とにかく回転の速いマーケットを作ってるんです。実態のない、マネーゲーム。それが法律的にも許されるマーケットなんです。好きで買ってないから投げ売るわけです。

鎌田

投げ売りですか。

爲永

相場は崩れていきますよね。でも、一方でモネの素晴らしい作品を持っている人は手放さないから、この相場はなかなか崩れない。回転の速い崩れやすいマーケットは危ないとも言えます。だからこそ、よく理解したうえで、自分が何を買いたいかを見極めることが本当に大切です。私はどんなに人気のある作家や絵でも、自分が好きなものでないと扱っていないし、売りません。そこがやはり軸です。

鎌田

よくわかりました。

爲永

自分が欲しいと思った作品、“好きだな、自分のオフィスに飾りたいな”と素直に思ったものを買って欲しいです。

鎌田

爲永さんにとってお金とはなんですか?

爲永

豊かな生活をするために必要なものですね。

鎌田

なるほど。豊かな生活とはどんな生活でしょう。

爲永

例えばお寿司だと、最高級の人気店に行こうと思わないけど、回転すしは嫌とか、子どもたちが留学したいと言ったときに送り出してあげたいとか。私にとって好き嫌いの基準があって、その好きを実現するのに必要な分のお金は欲しいと思っています。仕事をしながら自分の好きな生活を楽しむため、満たすためには、あれば嬉しいと思っています。

鎌田

このフリップに一言では書けないということですね。

爲永

すみません。また、「お金をたくさん持ってるから」というのが人の評価基準になるのも好きではないです。仕事もお金のためでなく、評価を得てその代償としていただく。子どもたちにもそんな話をしています。ですから、自分にとっての豊かな生活が何かを知ることが大切でお金はその次。仕事もお金の為に働くのではなく、意義があるから、好きだから働くのであって、その仕事が評価されてついてくるのがお金だと思います。

 

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