2023年6月30日、アップルの時価総額が2022年初頭以来、約1年半ぶりに3兆ドルを超えました。
このところの強気相場を受けて米国株は上昇傾向にあり、S&P500は年初来14.5%上昇していますが、アップル株はそれをはるかに上回るペースで上昇しています。年初来の時価総額増加幅はなんと45%、1兆ドル近く増加。この評価上昇により、時価総額2位のマイクロソフトとの差は5,000億ドルに広がりました。
アナリストらが今年の通期売上高を昨年比2.4%減の3,850億ドルと予想しているなか評価が高まっているのは、高価格モデルのiPhoneの販売増による利益率向上や、インドをはじめとする新興市場でのシェア拡大への期待によるものと思われます。
2022年初頭にはじめて時価総額3兆ドルを突破したアップルは、ロシアによるウクライナ侵攻による全面株安の影響により評価額が急落。さらにiPhoneの生産を請け負うフォックスコンの背産拠点がある別名「iPhoneシティ」、中国・鄭州市で新型コロナウイルスの感染爆発が発生。利上げも重なったことで、年間で時価総額を29%損ないました。そんな絶不調から一気に盛り返した点からも、アップルの底堅さが分かります。
同社は6月上旬に新製品『Vision Pro』を発表。3,499ドルという、ヘッドセットとしては非常に高額なこの製品は、物理世界とヴァーチャル世界を融合させる「mixed reality:複合現実」を標榜しており、iPhone以来もっとも重要な商品と位置付けられています。
この製品は、アップルの時価総額上昇をさらに加速するのか、それともブレーキとなるのか。要注目です。
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