CNNが公開した最新の世論調査(2023年8月25から31日に実施)によると、バイデン大統領の支持率は39%となり、就任以来最低に近い水準まで落ち込みました。
CNNは同調査を1~3ヶ月おきに実施しており、今回はバイデン大統領就任以来17回目の調査にあたります。就任直後には50%を超えていた支持率は、急激なインフレとそれに対する政府対応への不満から徐々に低下。22年6月13日から7月13日の調査ではついに40%を下回り、38%まで落ち込みました。その後、中間選挙前後の成果アピールにより一時は40%台半ばまで回復しましたが、23年に入ってからは再び下降傾向にありました。
今回、約1年ぶりに40%を切ったことで、2024年の大統領選に向けて、党内から懸念の声が上がっています。
支持率低下の要因として大きな部分を占めているのが、年齢です。バイデン氏は1942年生まれで現在80歳。再選した場合、任期満了時には86歳に達します。現任期の就任時の78歳でさえ歴史上最年長の就任で、過去に80代でアメリカ大統領を勤めた人間はいません。このことが、国民に大きな不安を抱かせています。
世論調査の数字にもそれが明確に現れており、回答者の73%が「年齢が現在の身体的および精神的能力のレベルに悪影響を与える可能性がある」と考えており、「再選された場合に年齢が全任期を務める能力に悪影響を与える可能性がある」と考える人はさらに3ポイント多い76%でした。また、 ジェネレーションギャップに対する心配も多く、「次世代の悩みを理解する能力に懸念がある」と答えた人は全年齢で68%、65歳未満に限れば72%でした。
バイデン氏を支持できない理由がある一方で、民主党内に彼に変わるリーダーはまだ見つかっていません。民主党寄りの有権者の67%は、民主党がバイデン氏以外の人物を代表とすべきだと考えていますが、同じく67%がバイデン氏が大統領選民主党候補となる可能性が高いと回答しています。他の候補が出てきてほしいが、現実的に難しいだろうという悩ましい状況が透けて見えます。予備選挙は24年2月から始まる予定で、猶予は半年を切りました。バイデン氏のまま戦うのか、ニューリーダーを立てるのか、民主党の戦い方に注目が集まります。
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