日本でも初の感染者が確認されたサル痘ですが、米国でも話題を集めています。
サル痘そのものは新種のウイルスではなく、最初に発見されたのは1958年にまで遡ります。このとき見つかったのは、デンマークで研究に使用されていたサルからでした。その後、1970年にコンゴ(当時の国名はザイール)でヒトへの感染がはじめて確認されました。以来、アフリカ諸国を中心に、世界各地で感染例が確認され続けてきましたが、爆発的な感染拡大は起こっていませんでした。そのため、今年5月にもWHOが「世界的大流行につながるリスクは低い」と発表したばかりでした。
しかし、サル痘はここへきて急速な広がりを見せています。アメリカでも、45州で累計3,487人で感染が確認されています(2022年7月25日現在)。まだ1人も感染者が確認されていないのは、アラスカ州、モンタナ州、ワイオミング州、バーモンド州、メイン州の5州のみとなりました。
CDC(アメリカ疾病予防管理センター)は、かねてから公開していた予防ガイダンスを再度周知。それによるとサル痘が感染する可能性があるのは以下のような場合とのことです。
1.サル痘の発疹、かさぶた、またはサル痘のある人の体液との直接接触。
2.サル痘を患っている人が使用した物体、布地(衣類、寝具、タオル)、表面に触れること。
3.呼吸器分泌物との接触。
ただし、サル痘は新型コロナウイルスなどと比べると遥かに感染力が低いため、2や3によって感染するリスクは低いようで、ほとんどのケースは1と見られています。
また米国政府はワクチンの確保にも尽力しています。サル痘ワクチン「Jynneos」の米国での接種回数は、すでに数万回を突破。その後もワクチンの調達と都市への配布を続けており、2023年までにさらに500万回分のワクチンを確保することを目指しています。
コロナ禍も収まりきらないなかでの新たな脅威に対し、米国はちゃくちゃくと対策を進めています。
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