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アメリカ経済アカデミーVol.69 頻発する自然災害(2022年1月25日時点)

作成者: 海外不動産コラム 編集部|2022.01.24

 

2021にアメリカで発生した気候災害の振り返り

米海洋大気庁は1日、年次報告書の概要を発表し、火災、洪水、ハリケーンなどの自然災害により、米国は1450億ドルの損失を被り、死者数は688人に上った分かりました。
レポートによると、2021年に10億ドルを超える損失が生じた自然災害は20件あり、中でも激しい暴風雨が最も大きな影響を及ぼしています。また、報告書は「過去5年間の災害費用は7420億ドルを超え過去最高となり、米国が過去のどの時代よりも異常気象や気候現象にさらされ、脆弱性が増加していることを反映している」と結論づけました。
また、2021年は通年で記録上4番目に暖かい年で、2021年12月単月では過去最も最も暖かいことも分かっています。これは、気候危機が悪化していることを示すデータと言えます。先週発表されたワシントン・ポストの分析によると、昨年はアメリカ人の40%が気候災害に見舞われ、そのうちの80%以上は温暖化による熱波に見舞われたとのことです。
このように状況が悪化する中、ジョー・バイデン大統領は温暖化する気候への対策に乗り出しています。10月にはクリーンエネルギーへの移行を発表。気候変動により、不動産やインフラなどの物理的資産が毀損され、アメリカ人の貯蓄や退職金にリスクを与え得ることを指摘したうえで、その軽減策としてクリーンエネルギーに取り組みます。また、「Build Back Bette(ビルド・バック・ベター)」という復興計画の中で、気候変動のために5500億ドルの投資を行うことも提案しています。

トンガで大規模な海底噴火、日本やアメリカでも潮位上昇

1月15日、トンガ沖にあるフンガ・トンガ・ハアパイ火山で大規模な噴火が発生しました。噴火の影響は南太平洋全域におよび、最終的にはアメリカまで到達しました。日本では3メートルの高さの波が発生する可能性があると警告が発令、鹿児島県や岩手県などで1~1.2mの高さの波が観測されました。米国では強い潮流と波、海岸の洪水に警告を発しました。

首都が噴火点からわずか65㎞南に位置するトンガでは、多くの地域は火山灰に覆われ、電力、電話線、インターネットサービスがほぼ全面的に停電しています。負傷者や被害の程度は未だ不明です。ソーシャルメディアの映像では、教会やいくつかの家屋が波に流される様子が映し出されました。また、火山灰が首都ヌクアロファの上空に降り注いでいるとのことです。トンガ地質学サービスによると、火山から流れ出るガス、煙、灰は上空20㎞まで達したといいます。オークランド大学の火山学者、シェーロン・クローニン教授は今回の噴火は、トンガにおいて過去30年間で最大級のものであると述べました。オーストラリア政府の報道官は、首相と外務大臣が状況を監視し、要請に応じて支援を提供する用意があると述べています。

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