アメリカの非営利報道機関ProPublicaは、米国の税収実態を暴露しました。その内容は、ジェフ・ベゾス、ウォーレン・バフェット、イーロン・マスクら、アメリカで最も裕福な25人の富裕層の純資産が、2014年から2018年にかけて総額4,000億ドル以上も増加したにも関わらず、納税額はわずか136億ドル(資産増に対して3.4%)しか払っていなかったというものです。
例えばベゾス氏は2007年と2011年の連邦税を払っておらず、むしろ子ども控除として4,000ドルを受け取っています。他の面々の納税額も、投資会社バークシャー・ハサウェイの創業者であるバフェット氏は税率0.1%、ベゾス氏は0.98%、マスク氏は3.27%、マイケル・ブルームバーグ氏は1.3%と、いずれも低い税率であることが分かりました。一方、アメリカの一般的な世帯は、連邦税を14%支払っているとProPublicaが報告しています。
富裕層の彼らは、違法行為で訴えられているわけではありません。しかし、ProPublicaは「アメリカの億万長者たちは、一般の人々には手の届かない租税回避戦略を利用している」と指摘。さらにデータを分析し、詳細なレポートを発表する予定だと述べています。ジョー・バイデン大統領が所得税の最高税率の引き上げとキャピタルゲイン税の増額を提案していますが、これも彼ら富裕層にはほとんど影響しないと考えられています。
とはいえ、節税に熱心な富裕層ばかりではありません。アメリカの富裕層の中には、富への課税を改善したいと考えている人々もいます。富裕層への増税を訴える団体、Patriotic Millionairesは「超富裕層は、いつ、どのように課税されるかを選ぶことができる状況にあるため、今富裕層への強力な課税が必要である」と訴えています。
バイデン政権は、今後2年間で約100か国に5億回分のファイザー製の新型コロナウイルスワクチンを提供するとアメリカのメディアが報じています。今年は約2億回分、残りは2022年に配布される予定。
この動きは、バイデン氏が米国の大統領として最初の外遊で英国に訪れた際に行われ、貧困国でのワクチン接種率を高めるように働きかけています。全世界で5億回のワクチン接種を行う計画について、ホワイトハウスはまだ正式なコメントを発表していませんが、バイデン氏は米国政府が世界に向けたワクチン接種戦略を持っていると回答しました。ワクチンの配布は、貧富の差にかかわらず公平に入手機会が得られるように、昨年設立されたCOVAX(COVID-19 Vaccines Global Access)を通じて行われます。
注目記事
なぜ、こんなにも多くのお客様にご支持を頂いているのか(その1)
なぜ、こんなにも多くのお客様にご支持を頂いているのか(その2)