【この記事のポイント(Insights)】
全米リアルター協会が運営する不動産情報検索サイト「Realtor.com」は、米国不動産マーケットについて、その年の振り返りと翌年の予想を毎年12月に公開しています。この記事では、2024年の振り返りと2025年の予想について概要を紹介しつつ、同サイトの予想の信憑性についても考察してみます。
Realtor.comは、NAR(National Association of Realtors:全米リアルター協会)が運営するWebサイトです。NAR米国最大の不動産業界団体で、不動産業界の標準を策定し、教育や倫理規定、データ提供を通じて業界の発展に寄与することを目的にしています。非営利組織であり、中立性や社会への貢献を重要視しているため、不動産業者だけでなく、住宅購入者や投資家にとっても信頼性の高い情報源となっています。
さっそくですが、Realtor.comによる最新の振り返り&予想記事の内容を抜粋紹介します。詳しい内容が知りたい方は、引用元の記事「Realtor.com 2025 Housing Forecast:https://www.realtor.com/research/2025-national-housing-forecast/」をご覧ください。
2024年の振り返り
2024年の米国不動産市場は、以下のような特徴的な動きが見られました。
2025年の予想
2024年の実績を踏まえ、Realtor.comが予想した2025年市場は、以下のような見通しだそうです。
さて、この予想はどの程度信頼できそうでしょうか?
Realtor.comの予測がどの程度的中したか、2022年から2024年の結果を振り返ります。
2022年の予想と実際のマーケット
住宅価格の上昇を過小評価し、販売件数や住宅ローン金利の変動を正確に捉えられなかったため、全体的に「外した」感が残る結果でした。
2023年の予想と実際のマーケット
住宅販売件数についてはなかなかの精度と言えるのではないでしょうか? 住宅ローン金利についても遠からずの数字です。住宅価格の上昇率には乖離があるものの、全体としてはそこそこ納得できる結果でした。
2024年の予想と実際のマーケット
抜粋した項目すべてで予想と逆の結果に。予測を担当した人にとっては悔しい年になったことでしょう。
Realtor.comは、以下のような豊富なデータリソースと専門家の知識を総動員しています。
にもかかわらず、過去3年の予想の的中度はいまひとつなことからも、不動産市場の複雑さが分かりますね。不動産市場予測が難しい理由として、突発的な経済変動や利上げ、景気後退などの予測外の要因が影響することなどが挙げられます。また、全国的なデータだけでは地域特有の動きを捉えにくく、住宅購入者の意欲や行動が急変する可能性も市場の動向を読みづらくしています。
Realtor.comの市場予測は、膨大なデータと専門的な手法を駆使しているものの、不動産市場の複雑性ゆえに全ての予測が的中するわけではありません。2025年の予想についても参考程度に捉え、リアルタイムに情報を入手することをおすすめします。
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