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アメリカ不動産投資には、インカムゲイン・キャピタルゲイン・通貨分散といったメリットだけでなく、様々なリスクも存在します。今回は、アメリカ不動産投資におけるリスクについてご紹介いたします。
【為替リスク】
アメリカの不動産投資では、購入代金の支払いから、家賃・売却代金の受け取りまで「ドル」で行われます。そのため、為替相場(ドル円相場)の影響は避けられません。まずは具体的なケースを見てみましょう。
・35万ドルの中古住宅を購入する場合
1ドル100円の時は3,500万円で購入できたが、円安で1ドル110円になると3,850万円が必要になる
・1,000ドルの修繕費用を支払う場合
1ドル100円の時は10万円の支払いで済んだが、円安で1ドル110円になると11万円が必要になる
・40万ドルで所有していた中古住宅の売却代金を受け取る場合
1ドル100円の時は4,000万円であったが、円安で1ドル110円になると4,400万円を受け取る
・賃料1,000ドルを受け取る場合
1ドル100円の時の家賃収入は10万円だったが、円安で1ドル110円になったため11万円に増える
・35万ドルの中古住宅を購入する場合
1ドル100円の時は3,500万円が必要であったが、円高で1ドル90円になったため3,150万円で購入できる
・1万ドルの修繕費用を支払う場合
1ドル100円の時は100万円が必要であったが、円高で1ドル90円になったため90万円の支払いで済む
・40万ドルで所有していた中古住宅を売却した場合
1ドル100円の時は4,000万円受け取ることができたが、円高で1ドル90円になったため3,600万円に減る
・月額家賃1,000ドルの家賃で貸している場合
1ドル100円の時の家賃収入は10万円だったが、円高で1ドル90円になったため9万円に減る
このように、円安のタイミングで売却代金や修繕費用などのお金を支払うと、円換算での支払額が増えます。逆に売却代金や家賃などのお金を受け取ると、円換算の受取額が増えます。一方、円高のタイミングはその逆で、お金を支払う場合は円換算の支払額が減りますが、お金を受け取る場合は円換算の受取額が減ります。
為替が変動すると、支払額・受取額がそれぞれ増減します。為替リスクとは「為替相場の影響で収益が変わること」であり、円安や円高そのものはリスクではありません。
為替変動リスクをできるだけ抑えたいとお考えの場合は、受け取った賃料などの収入をアメリカの口座にプールしておき、為替相場の動向を見ながら日本円に交換したり、ドルのまま運用することがおすすめです。また管理費や修繕費といったドルで支払う経費は、支払いのたびに円からドルに交換するのではなく、プールしたドルで支払うと為替変動のリスクを軽減させることができます。
【金利上昇リスク】
金利が上昇すると、不動産購入時に利用したローンの支払いが増えます。また金利上昇は不動産市場に影響を与え、購入意欲の減退によって需要が縮小し、売却に影響が出る可能性があります。
【災害リスク】
ハリケーンや洪水、地震など、自然災害によってもたらされるリスクです。ハリケーンの場合、アメリカ海洋大気庁が発表しているハリケーンマップで過去のハリケーンの軌跡や強さなどを調べることができます。保険に加入し、万が一の場合に備えておくことも重要です。
【空室リスク】
空室の発生により、想定した家賃収入が得られなくなるリスクです。なお、U.S. Census Bureau。一方、2018年住宅・土地統計調査によると、日本全体の空き家率は13.6%、東京都で10.6%です。
【家賃滞納リスク】
家賃の滞納によって賃料収入がなくなるリスクです。アメリカの賃貸入居審査ではクレジットカードの利用履歴や支払履歴などの信用情報を一定の指標で数値化した「クレジットスコア」を軸として審査されます。
【カントリーリスク】
内乱や紛争、政治・経済・社会環境の変化など、投資先の国の情勢が変化することによってもたらされるリスクです。
こうしたリスクがあることを認識しておけば、事前の対策で損害を最小限に抑えることができます。オープンハウスでは、安心してアメリカ不動産投資が行えるように、あらゆるリスクを想定したさまざまなサービスを提供しております。お気軽にご相談ください。
アメリカの不動産投資には為替変動リスクをはじめ、さまざまなリスクがあります。しかし、人口の増加と経済成長が続くアメリカは賃貸市場が堅調で、安定した家賃収入が期待できます。また中古住宅市場も活発で、築年数が経過した物件でも将来の値上がりが期待できます。そのためアメリカの不動産は優良なドル資産で、リスクを上回るメリットがあるとオープンハウスでは考えています。