Highlights
土地建物の購入や所有の際に発生する「固定資産税」。毎年の税額通知書を見て頭を痛めている方も多いのではないでしょうか。固定資産税は不動産投資にとっても大きな経費の一つ。土地と家屋の評価額に対して課税される固定資産税ですが、払いすぎているケースが多い税でもあるというのは意外と知られていません。
そこで今回は、意外に知られていない固定資産税にまつわる事実を◯✕クイズで解説。すでに物件を所有している方はもちろん、これから不動産投資を始めようとしている方もぜひ知っておきたい、固定資産税の知識をご紹介します。
答え:✕
固定資産税は、「評価額(課税標準額)× 税率」によって算出されます。
この評価額(標準税率)は、自治体によって異なるため注意が必要。その理由は、固定資産税が国税ではなく、市町村(東京のみ都)が徴収する地方税という位置付けだからです。地方税法では標準税率は1.4%と定められており、9割の自治体ではこの標準税率に従っていますが、一部の自治体ではこれよりも高い税率を採用している場合があります。
そのように聞くと「不動産投資で潤う人の多い都会ほど高税率なのでは?」と想像してしまいがちですが、実際は逆。東京や大阪、名古屋などの大都市では軒並み標準通りの1.4%が採用されています。
対して、標準より高い税率を課している自治体を例に挙げると、財政破綻した北海道・夕張市(1.45%)や、過疎化が進む奈良県・上北山村(1.65%)などが代表的です。
つまり、財政的に課題を抱える自治体のほうが固定資産税が高い傾向があるということ。コロナ禍の中でも、地方自治体の財政危機は度々報じられてきましたが、固定資産税の税率には管轄自治体の財政状況が関わってくることを認識しておくことが重要です。
答え:✕
日本では、建物よりも土地にかかる固定資産税のほうが大きいと考える人が多数です。おそらくそれは、日本の不動産市場では建物の評価額が下がりやすい一方、地価は極端に値下がりしないことに由来しています。この認識は、事業用の建物(店舗や工場等)であれば、概ね正しいと言えます。しかし、住宅の場合は異なります。住宅用地には、固定資産税の軽減特例が適用されるからです。
具体的には、土地の面積が200㎡以下の場合は1/6、200㎡超の場合は1/3へと税率が軽減されるため、土地にかかる固定資産税は相対的に小さくなる傾向があります。
対して、建物への課税は1/2になる軽減措置はありますが、3年または5年しか適用されない期限付きのもの。建物の評価額は徐々に落ちるとはいえ、鉄筋コンクリートでつくられることが多いマンションの場合、償却期間は47年程度が相場です。建物への軽減措置は5年で終わってしまうのに対して、マンションの場合は長期的に価値が保たれているため、評価額も高めになってしまいます。その結果、マンションの方が固定資産税が高くなってしまうことが往々にしてあるのです。
老後の支払額を下げるために、こうした軽減税率のことを知らないまま戸建てから分譲マンションに住み替えた人が、かえって税額が上がってしまいショックを受ける事例もあるようです。もちろん、建物の価値がすでに下がっている中古マンションの場合はこの限りではありません。
総合的に見て、マンションは固定資産税を抑えやすいかというと、実はそうとは言い切れないのです。
オープンハウスグループでは東京・名古屋・大阪で、またオンラインで様々なセミナーを開催しております。
・ハワイ不動産
・アメリカ不動産
・国税OB税理士が語るセミナー
・法人の減価償却としてのアメリカ不動産など随時開催しております。
など随時開催しております。
日程・詳細はこちらから
関連記事