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アメリカ最大の人口をかかえる都市はニューヨークです。次はロサンゼルスで、3番手にはシカゴが入っています。アメリカの大都市といえば、いくつも名前が挙がるとは思いますが、なかでも上記ニューヨーク、ロサンゼルス、シカゴは超有名都市といえるでしょう。
ただし、オープンハウスではニューヨーク州やシカゴがあるイリノイ州の物件にはあまり注目していません。それに対して、オープンハウスが多く仕入れているエリアにはテキサス州のダラス近郊やジョージア州アトランタがあります。これらのエリアはむしろ日本のひとにはそれほどなじみはないかもしれません。
それではなぜテキサス州やアトランタの不動産を仕入れているのか? もちろん、これにはちゃんとした理由があります。ニューヨーク州やイリノイ州は近年むしろ人口は減っていっているエリアなのです。いっぽう、テキサス州やアトランタ都市圏は人口が増えているエリアです。
テキサス州やジョージア州アトランタで人口が増えているのはなぜでしょうか? ひとつには生活費が比較的安いということが挙げられると思います。特にニューヨークやシカゴなどの北部の大都市は生活費が高めの傾向があり、それに比べるとテキサス州ダラス周辺やジョージア州アトランタ周辺は相対的に生活費が安くなっています。
また、生活費とも関係しますが、テキサス州の場合は税金面でも恵まれています。アメリカでは国が徴収する連邦税のほかに、州が徴収する州税があります。連邦税はどの州に住んでいても基本的に同条件で徴収されるのですが、州税は州によって税率等が変わってきます。そして、テキサス州はなんと州税の所得税がないのです。
そしてもうひとつ、テキサス州やアトランタには雇用が多いのです。この雇用が多いことにも、州の税制等が関わっています。つづいては、その関係を見てみましょう。
テキサス州では個人にかかる州税の所得税がないと上でご紹介しましたが、じつは法人にかかる州税の所得税もないのです。トヨタのアメリカ本社がテキサスに移転したり、アップルも第2本社を建設中であるなど、世界的大企業が続々と拠点を構えるようになってきていることは、この税制上のメリットも大きいと思われます。
いっぽうジョージア州には州税の法人税がありますが、アトランタではスタートアップや、有名大企業のような地域経済への貢献度が高い企業を選定して一定の範囲内での税控除というインセンティブを与えるかたちで企業誘致を行っています。ジョージア工科大学やエモリー大学など、優秀な教育機関があるので、すぐれた人材を獲得しやすいというメリットもあり、近年はテクノロジー系のスタートアップや、メルセデス・ベンツ、ポルシェのアメリカ拠点など、企業が多く移動してきています。
こういった税制の関係もあって、テキサス州やアトランタ周辺には企業が集まり、雇用が創出されているのです。
不動産投資の面でいえば、現在は不動産価格が低いが上昇が見込まれて、需要も高い地域に投資をするのが好ましいといえます。
そういう点では、すでに不動産価格がかなり高くなってしまっているニューヨークやシカゴのような北部の超有名都市よりも、伸びしろのある成長まっさかりの都市のほうがメリットが大きいのです。テキサス州やアトランタ近郊は、その条件にあてはまるエリアです。
オープンハウスでは、家賃収入も将来の売却益もより確実に見込まれそうなエリアを選んで物件を仕入れていますが、その際には今回ご紹介したような税制のちがいも考慮して、エリアを選んでいるのです。
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