勝算はビジネスモデルにある。江口 康二氏（第4回）

対談後記

今回はリラクゼーションスタジオ「Re.Ra.Ku」を展開されるメディロム社長の江口康二さんにお話をお聞きしました。

まず、驚かされたのは、お台場に所在するメディロム本社の施設でした。
様々なロケーションで展開されているリラクゼーションスタジオ「Re.Ra.Ku」の内装をそのままに模したトレーニングコーナー。座学を中心に施術や健康管理等について学ぶ教室。そして、施術を実地で学ぶための広々としたスタジオが設けられています。
そこでは、全国の「Re.Ra.Ku」に従事する社員の皆さんが熱心に受講されていました。なんと「Re.Ra.Ku」では正社員雇用を基本としているとのこと。サービス内容からすると、業務委託契約であったり、有期雇用であったりが中心というイメージですが、しっかり正社員雇用するというのが江口さんの哲学ということなのでしょう。

そのぶん、直近のコロナ禍においては、とても苦労をされました。リラクゼーションスタジオという業の性格上、どうしても直接接触を余儀なくされるわけで（直接接触なくマッサージの類を提供するのは無理ですね）、コロナ感染が広がる中、店舗でのサービスができなくなりました。
正社員雇用ですから、毎月給与は発生します。売上が立たない状況で人件費が出ていくということは経営者としては震える出来事です。しかし、江口さんという方は本当に前向きだし、まさにポジティブ。ついには、資金獲得のために、最短で市場から調達できるNASDAQへの上場を決め、見事に資金調達に成功されました。その調達資金が着金したことでギリギリ資金繰りが回ったとのこと。すごいことだと思います。

最近の江口さんはMOTHERという充電が不要のスマートブレスレットを開発・販売されています。スマートブレスレットは様々な種類のものが普及していますが、MOTHERは充電不要というのがみそだと（素人ながら）感じました。
https://mother-bracelet.com/
デザインも優れていますし、なんせ充電の煩わしさがない。
健康を生業とするメディロムだからできるサービスをスマートブレスレットを通じて提供できたならば、とても期待が持てる。
そんなことを感じながら対談を終えました。

鎌田和彦