賢人たちを賢人たらしめている行動や考え方は。そして、大切にしている習慣は──。 インタビューを通じて、そんな共通点を探っていきます
坐禅の時間は、ひたすら考える時間
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鎌田 -
1人になれる時間って、お持ちですか。
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佐藤 -
いやあ、ほとんどないですね。寝るときぐらいじゃないですか。
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鎌田 -
じゃあストレスもたまるでしょう。趣味というか、習慣的に続けていらっしゃることはありますか。
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佐藤 -
習慣的に続けているのはマラソンとストレッチですね。早朝にジムで走っているんですが、一昨年から一日も休んでいません。東京マラソンに出場した翌日も走っていました。
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鎌田 -
それはすごい！ かなりの距離を走られるんですか。
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佐藤 -
今年は30～40分かけて6Km走ることにしています。
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鎌田 -
走っているときはどんなことを考えているんでしょう。
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佐藤 -
ひたすらタブレットで映画を観ながらマシンで走っています。映画を観ることも習慣になっています。
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鎌田 -
マラソン大会は、東京マラソン以外にも？
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佐藤 -
ええ、当社の工場のある埼玉県小川町の大会や以前本社を置いていた練馬区の大会、諏訪湖の大会など、年に5、6大会は出場しています。あとはトライアスロンも、長崎や石垣島、南紀白浜の大会などに出ています。
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鎌田 -
トライアスロンは私も以前チャレンジしましたが…とにかくスイムがきつい！ それでやめてしまいました。佐藤さんは、継続されているのがすごいですね。
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佐藤 -
そもそもは健康のために30代後半から始めたんですが、もはや完全に習慣になっていますね。
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鎌田 -
あとは、坐禅も続けられているとか。
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佐藤 -
そうですね、もう13年になりますね。今は「全生庵」が開催している坐禅に月1回のペースで参加しています。ほとんど休んだことがないですね。
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鎌田 -
「全生庵」って、確か谷中の。
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佐藤 -
ええ。谷中だとちょっと遠いので、近くで開催している坐禅会に参加しています。
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鎌田 -
坐禅中は、頭を空っぽに？
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佐藤 -
初めの頃はそれが辛かったんですよ。何も考えちゃいけないのに、どうしても何か考えちゃう。
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鎌田 -
確かに何も考えるなというのは、苦痛かもしれません。
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佐藤 -
数を数えるといいと教わったんですが、そうすると数を数えることを考えてしまう。そこであるときから開き直って、むしろとことん考えるようになりました。だから坐禅は私にとって、1時間、徹底的に熟考する時間なんです。その間、お願いして背中を2、3回叩いていただきます。
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鎌田 -
なるほど、じゃあ坐禅の時間が佐藤さんにとっては一番深く考える時間なんですね。やはり会社のことですか。
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佐藤 -
そうですね、会社のこと、仕事のことを、坐禅しながら考え尽くしています。これも私にとって大切な習慣ですね。
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