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アメリカ不動産お取引の流れ ②決済

第三者機関「エスクロー(Escrow)」

売買契約の成立後、一般的には、およそ1週間以内に手付金を支払う必要があります。その際、資金や必要書類のやりとりはもちろん、不動産登記に関わる事務処理のすべてを「エスクロー」という第三者機関に託し、引き渡し前の実務を進めることになります。したがって、手付金はエスクロー会社の口座に振り込まれ、売り主との間で直接、金銭の授受を行うことはありません。

一般的に、エスクローの機関は売り手のエージェントが指定しますが、公正な第三者機関であるため、売り手との癒着などはなく、売り手側に委ねても問題はありません。

ある特定の売買の開始、つまりエスクローのオープンと同時に、買い手はホームインスペクション、すなわち物件調査を現地のインスペクター(建物検査員)に依頼します。この物件調査のタイミングも、日本とは大きく異なっています。日本では、不動産会社が契約前に、現地調査、役所調査、上下水道局調査などを済ませるのが一般的です。その調査をベースに作成された重要事項説明書で物件の内容や契約内容を説明し、契約を進めます。

また、買い手にとっても、重要事項説明の内容を理解したうえで売買契約が取り交わされたという前提があるため、日本では、契約締結後に自己都合による解約を申し入れた場合は手付金が没収されてしまいます。一方、アメリカの場合は、コンティンジェンシー(キャンセル可能な)期間が設定されていて、その期間内であれば原則自己都合でもペナルティ無しでキャンセルすることができます。手付金もエスクローに預託されているので返還してもらえますが、ホームインスペクションは買い手が依頼しているので、その実費分は、返還される手付金額から差し引かれます。

ローンを利用する場合

ローンを活用する場合、特に、初めてアメリカの不動産を購入する場合は、日本の金融機関で準備を進めるのが一般的です。ちなみに、既にアメリカの不動産を購入し、家賃収入を得ているなどの実績があれば、アメリカの銀行でのローン利用が可能なケースもあります。

また、アメリカ国内に支店がある現地金融機関口座は、エスクローがクローズするまでの間に用意する必要があります。最終的に、エスクローの中で手数料や固定資産税の日割り計算等をおこなった後の、精算金の返金口座として利用するほか、売買契約締結後に発生する家賃収入の振込先としても必要になるためです。現状、手軽なのはユニオンバンク(MUFG Union Bank, N.A)の利用です。日本の国内にいながら口座開設ができ、日本語によるサポートサービスも提供しています。

現金で購入する場合、本人同士の合意のみで不動産売買が成立しますが、ローンを利用する場合には、たとえば金融機関のような第三者が介在することになり、物件に対して抵当権が設定されます。アメリカ不動産投資の場合、その内容について、買い手がしっかり理解できているかどうかを客観的に証明するために、契約当事者たる買い手本人がアメリカ大使館に出向き、公証人によるサイン認証をしてもらう必要があります。大使館以外にも、資格を持つ公証人が在籍している公証役場であれば承認が可能となりますが、その費用は若干高めに設定されています。

売買契約書

契約、登記に関する手続き自体はエスクローの機能の中で行われますが、売買契約書へのサイン他、契約当事者の自筆が必要となる等、当事者が対応すべきことがあります。売買契約書の中身についても、本来であればその隅々までしっかり読み込むべきですが、すべて英文で書かれているため、高度な英語力をもってしても内容の把握は難しくなっています。そこでオープンハウスでは、お客様のご参考となる日本語抄訳をご用意いたします。内容の概略を把握する目的でご活用いただけます。

タイトルカンパニー(Title Company)

「タイトル」という概念も、日本には馴染みのないものです。タイトルカンパニーは不動産売買の契約が成立した段階で、該当する不動産の所有権、抵当権、敷地面積など全てを記したレポートを発行します。そこに記載のない事実が後に判明した場合、その損害を補償する「タイトル保険」があり、基本的には加入することが望ましいものです。なお、タイトル保険料は、他の諸経費に比べて大きな金額になりますが、特に不動産ローンを組む際には、融資条件の中で義務付けている金融機関も多いのが現状です。

これらのフローを経て残金を精算し、すべての手続きが終了した時点でエスクローがクローズ。物件が売り手から買い手へと引き渡されます。

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